北朝鮮が杭州アジア競技大会女子サッカー準々決勝の南北戦の結果を報道しながら韓国を「傀儡」と表記したことに対し、韓国与党・国民の力が４日、「かかし、操り人形を意味する傀儡という言葉に北ほどふさわしい集団がどこにあるのか」と反論した。

国民の力のキム・ジョンシク青年報道官はこの日、論評を通じて「大韓民国の北側地域を無断占拠中の集団が韓半島（朝鮮半島）唯一の合法政府である大韓民国を傀儡と言い始めた」とし「韓半島唯一の合法政府を傀儡と言う北を強く非難する」と述べた。

キム報道官は「金日成（キム・イルソン）時代から北はソ連と共産党の操り人形そのものだった」とし「今でも滅びた理念の亡霊にとらわれ、金日成主体思想と３代世襲独裁者を信奉し、依然として何かの操り人形であるのは明らかだ」と指摘した。


続いて「もちろん以前のいくつかの（韓国）政府が数千億ウォンにのぼる国民の血税で平和ショーを行い、北傀を大事な子どものように扱ったのも事実」とし「行儀が悪い子どもを家族として甘やかすのは、家族だけでなく隣国に悪影響を及ぼす存在になるよう放置するのと変わらない」と主張した。

キム報道官は「幸い、尹錫悦（ユン・ソクヨル）政府はまた原理原則に基づいて対応している」とし「この原則と強い力を基盤に、結局、韓半島は自由民主的基本秩序に立脚した平和的統一を成し遂げるだろう」と強調した。

さらに「世界から孤立したまま大韓民国の北側地域を無断占拠中の傀儡集団が、韓半島唯一の合法政府に向かって傀儡というのは馬鹿馬鹿しい」と話した。

北朝鮮の朝鮮中央テレビは２日、女子サッカー準々決勝の南北戦の結果を伝えながら、字幕に韓国や南朝鮮ではなく「傀儡」と表記した。

北朝鮮は先月２６日に米ニューヨーク国連本部で開かれた国連総会一般討論演説で韓国に対して傀儡政府という表現を使ったのに続き、内部のスポーツ中継でも同じ表現を適用した。

北朝鮮は南北関係が改善した時には「南側」「南朝鮮」という表現を使用していたが、尹錫悦政権に入ると「大韓民国」を使い始め、最近は「傀儡」表現が再登場した。