海外の監獄に収監された韓国人が毎年1000人余りに達する中で、刑務官や同僚服役者の暴行・暴言などによる人権侵害事例が絶えないことが明らかになった。特に中国では矯正当局次元の暴行、日本では民族差別性の発言、タイではセクハラ事件など国別に明らかな人権侵害の実態に多角的に対応するための外交的努力が従わなくてはならないという指摘が出ている。
◇上半期1017人収監
3日、与党「国民の力」の太永浩(テ・ヨンホ)議員室が外交部から提出を受けた「2023年上半期海外韓国人収監者現況」によると、6月30日基準で海外に収監されている韓国人は合計1017人であることが分かった。国別には日本が376人で最も多く、続いて中国(280人)、米国(112人)、ベトナム(58人)、フィリピン(45人)、タイ(20人)の順となっている。
韓国人の収監者が外交当局に人権侵害事実を申告して在外公館に支援を要請した場合もあった。中国では昨年8月「刑務官1人と中国人収監者2人から暴行を受けた」という申告があった。ただし中国当局は暴行事実を否定して「収監者が韓国に移送されるために嘘をついていると判断される」と回答した。
また、昨年11月には「糖尿のために目の血管が切れて治療のために外部の病院で治療をしなければならなかったが新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)によって行けない」という申告があるなど中国の厳格な封鎖措置によって服役者の健康権が十分に保障されていない事例もあった。
◇過酷行為の申告が相次ぐ
また、中国では2021年10月「収監室や洗面場などに監視カメラが2台ずつ設置されていて強い精神的圧迫感を感じる」という韓国人収監者の人権侵害の申告があったが、中国当局は「監視カメラの設置は監獄規定に則った正当な措置」と回答した後、何の措置も取らなかった。同年10月には「逮捕直後20~30日間ほぼ毎日調査を受け、(このうち)約2日間は調査室で便を足す時間以外はずっと調査室の椅子に座って調査を受けた」という申告もあったが、これに対しても中国当局は「そのような事実はない」と答えた。
中国収監施設で韓国民が過酷行為を受けたと訴えることは昨日今日ことではない。これに先立って2012年北朝鮮人権運動家のキム・ヨンファン氏が中国で電気拷問を受けたと暴露し、事実上韓中国間の外交対立に飛び火したほか、2018年にも中国で「刑務官が電気棒を足に当てたので卒倒した」などの証言が出てきて問題になったことがある。
外交部は6月から中国で拘束捜査を受けている韓国サッカー国家代表の孫準浩(ソン・ジュノ)氏などに対しても人権侵害事実がないか調べている。孫氏は5月上海空港で家族と一緒に出国しようとして中国公安に連行された。中国では令状がなくても1カ月以上被疑者を拘留することができ、拘束捜査も最長7カ月まで可能だ。
また、中国は7月から従来よりも大幅に強化された改正「反スパイ法」を施行している。これを通じて中国当局が「国家安全保障および利益に関する場合」と判断する場合、いかなる行為でもスパイ行為とみなせるようにしたが、無分別な処罰の可能性に対する懸念が出ている。
中国では暴行、日本では差別、タイではセクハラ…苦痛受け「海外収監者」=韓国(2)
◇上半期1017人収監
3日、与党「国民の力」の太永浩(テ・ヨンホ)議員室が外交部から提出を受けた「2023年上半期海外韓国人収監者現況」によると、6月30日基準で海外に収監されている韓国人は合計1017人であることが分かった。国別には日本が376人で最も多く、続いて中国(280人)、米国(112人)、ベトナム(58人)、フィリピン(45人)、タイ(20人)の順となっている。
韓国人の収監者が外交当局に人権侵害事実を申告して在外公館に支援を要請した場合もあった。中国では昨年8月「刑務官1人と中国人収監者2人から暴行を受けた」という申告があった。ただし中国当局は暴行事実を否定して「収監者が韓国に移送されるために嘘をついていると判断される」と回答した。
また、昨年11月には「糖尿のために目の血管が切れて治療のために外部の病院で治療をしなければならなかったが新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)によって行けない」という申告があるなど中国の厳格な封鎖措置によって服役者の健康権が十分に保障されていない事例もあった。
◇過酷行為の申告が相次ぐ
また、中国では2021年10月「収監室や洗面場などに監視カメラが2台ずつ設置されていて強い精神的圧迫感を感じる」という韓国人収監者の人権侵害の申告があったが、中国当局は「監視カメラの設置は監獄規定に則った正当な措置」と回答した後、何の措置も取らなかった。同年10月には「逮捕直後20~30日間ほぼ毎日調査を受け、(このうち)約2日間は調査室で便を足す時間以外はずっと調査室の椅子に座って調査を受けた」という申告もあったが、これに対しても中国当局は「そのような事実はない」と答えた。
中国収監施設で韓国民が過酷行為を受けたと訴えることは昨日今日ことではない。これに先立って2012年北朝鮮人権運動家のキム・ヨンファン氏が中国で電気拷問を受けたと暴露し、事実上韓中国間の外交対立に飛び火したほか、2018年にも中国で「刑務官が電気棒を足に当てたので卒倒した」などの証言が出てきて問題になったことがある。
外交部は6月から中国で拘束捜査を受けている韓国サッカー国家代表の孫準浩(ソン・ジュノ)氏などに対しても人権侵害事実がないか調べている。孫氏は5月上海空港で家族と一緒に出国しようとして中国公安に連行された。中国では令状がなくても1カ月以上被疑者を拘留することができ、拘束捜査も最長7カ月まで可能だ。
また、中国は7月から従来よりも大幅に強化された改正「反スパイ法」を施行している。これを通じて中国当局が「国家安全保障および利益に関する場合」と判断する場合、いかなる行為でもスパイ行為とみなせるようにしたが、無分別な処罰の可能性に対する懸念が出ている。
中国では暴行、日本では差別、タイではセクハラ…苦痛受け「海外収監者」=韓国(2)
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