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<朴槿恵元大統領単独インタビュー>「弾劾、すべては私の不徳の致すところ…国民に心から謝罪」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

朴槿恵(パク・クネ)元大統領

韓国の朴槿恵(パク・クネ)元大統領は自身の弾劾に関連して国民に「周辺をしっかりと振り返って見ることができず、お任せくださった職分を最後までやり遂げることができず、非常に失望させてご心配をおかけした点に対して、改めて申し訳なかったと申し上げたい」と明らかにした。朴氏は在任時に陰の実力者と呼ばれたチェ・ソウォン〔改名前は崔順実(チェ・スンシル)〕氏の私益詐取・国政壟断に対しても「検察の調査で話を聞いて本当に非常に驚いた。だが、これらすべてのことは周辺をしっかりと管理できなかった私の手落ちだと思い、国民の皆さまに心より謝罪の言葉を申し上げる」と述べた。

2021年12月31日に特別赦免されて以降、沈黙を守ってきた朴氏が中央日報との初めてのメディアインタビューに臨み、在任時の功罪や獄中生活などについて語った。

朴氏はチェ氏の不正に気づくことはできなかったが、弾劾事態の責任は究極的に自分にある点を何度も強調して悔恨の意を表した。それでも朴氏は朴槿恵政府に対する評価に関連して「任期を終えることができなかったせで『個人的に失敗した』というなら受け入れる」としつつも「『政策的に失敗した政府』というなら一体どの政策が誤っていたのか分からない」と話した。特に朴氏はTHAAD(高高度ミサイル防衛体系)配備、慰安婦合意、GSOMIA(軍事情報包括保護協定)締結など在任時の外交安保分野の主要決定に対して「安全保障のために必ずやるべきだと考えたことについて、神が助けてくださったのか、すべてやってから監獄に入ったのでそれは幸いだった」と話した。


朴氏は来年総選挙時の親朴系出馬説について「(出馬が)私に関連するものだと言わないでほしい。過去の縁は過去の縁で通り過ぎてほしい」と線を引いた。国政壟断特検チームの尹錫悦(ユン・ソクヨル)捜査チーム長が保守陣営の大統領選候補になって政権交代をしたことに対して「左派政権が延長されずに保守政権に交代となり安心した」と話した。

インタビューは今月11日午後、大邱市達城郡(テグシ・タルソングン)にある朴氏の私邸で2時間にわたって行われた。次は主な一問一答。

--特赦以降、公式インタビューは初めてだ。国民へのメッセージがあれば。

「まず、周辺をしっかりと振り返って見ることができず、お任せくださった職分を最後までやり遂げることができず、非常に失望させてご心配をおかけした点に対して、改めて申し訳なかったと申し上げたい。私が苦しく辛かった長い期間に全国各地で変わりなく私を信じて支持してくださった多くの方々に感謝し、ありがとうという言葉をお伝えしたい」

◇「政治的に親朴などはいない…出馬、私と関連づけないでほしい」

「私の弾劾反対集会に出席して亡くなられた5人の方々には何とも形容しがたい申し訳なさを感じる。その方々のご冥福を祈りつつ、遺族の方々には真心を込めたお見舞いの言葉を申し上げたい」

--弾劾事態はチェ・ソウォン氏との関係に端を発するということだが、どのように縁を結び、役割は何だったのか。

「チェ・ソウォン園長(チェ氏が過去に幼稚園の園長を務めていたため普段は「チェ園長」と呼称)は崔太敏(チェ・テミン)牧師の娘ということで知ってはいたが最初から親しい仲ではなかった。1998年に私が大邱市達城郡補欠選挙に出馬して、チェ園長の母親が達成に駆けつけて私を助けてくれたほか、その時チェ園長の夫であるチョン・ユンフェ室長も一緒に来て助けてくれた。大統領に当選した後、青瓦台(チョンワデ、元大統領府)に入ってから私的な用を助けてくれる人がいなかった。私は女性なので(男性)秘書官にはさせにくいこともある。そのためチェ園長が青瓦台に出入りして手伝いをしてくれることになった。大統領になる前に一度もチェ園長が私を利用して私的な実利を得たり、利権に介入したりしたことがなかったので、私心なく私を助けてくれる人だと考えた」

--チェ・ソウォン氏はミル、Kスポーツ財団運営に介入した。当時このような事実に対して認知はできていなかったのか。

「Kスポーツ財団、ミル財団理事陣をチェ園長から推薦されたのは事実だが検証を経たし、その分野で専門性が卓越した方々なので大きく問題になるとは思わなかった。最初にチェ園長が『財団理事陣として良い人々を紹介しましょうか』と話した時に断らなかったことを非常に後悔した。検察の調査を受けて聞いたところ、チェ園長が財団実務陣の面接にも報告運営にも関与したという話を聞いて非常に驚いた。だが、これらすべてのことは周辺をしっかりと管理できなかった私の手落ちで、国民の皆様に心より謝罪の言葉を申し上げたい」

--ミル、Kスポーツ財団設立過程でロッテ・SKが出した出資金が賄賂と認定された。大企業トップと個別面談を通じて基金支援を要請したのか。

「ロッテがKスポーツ財団に寄付して返還されたお金、(Kスポーツ財団が)SKから支援を受けることにしてあきらめたことに対して裁判所が第三者贈収賄罪を認めた。だがこの判決について到底納得できない。この罪は不正な請託があってこそ成立するものだ。ロッテやSKが私に対していかなる請託もしたことがない。大統領面談なので企業が抱える問題や懸案について話をしたかもしれないが、私は一つとして聞き入れたものがない。大企業が体育振興のために後援したとすれば、それは国民の人生を豊かにするために少しでも役立つものであり、対価性を考えて後援するとは夢にも思っていなかった。グループ会長に私が具体的に後援金額を要求したことはない。結果的にチェ園長が財団を通じて私的利益を得ようとしたとすれば、それに気づくことができなかった私の責任で、人のことをしっかりと見ることができなかった私の誤りだと考える」

--2013年5月から2016年9月まで南在俊(ナム・ジェジュン)・李丙琪(イ・ビョンギ)・李炳浩(イ・ビョンホ)など元国家情報院長に特活費(特別活動費)36億5000万ウォン(現レートで約4億510万円)を受け取ったことが確認された。なぜ受け取り、その費用はどのように使われたか。

「就任初期、補佐陣から国家情報院で青瓦台の運営に関連して支援を受けることができるお金があるという報告を受けた。また『歴代政府でも(国家情報院が)そのような支援をしてきた』というので、それなら『支援を受けて業務に使いなさい』と言った。ただし、どこで使ったのか報告を受けたことがなく、知ることもできない。特活費を私の私的用途として使ったことは全くない。2016年9月ごろ、当時李炳浩院長が2億ウォンを送ってきてチョン・ホソン秘書官が官邸に来て私に伝達した。私はそれを青瓦台職員の秋夕(チュソク、中秋)激励金として使ったのは間違いない。理由がどうであろうと私の指示で青瓦台に支援したせいで3人の国家情報院長が多くの苦難に遭ったことに対して申し訳ない気持ちだ。(特活費に対して)法的検討を受けなかったことは本当に悔やまれる。これらすべてのことは私の責任であり、この3人には何の責任もない」

--2016年総選挙でセヌリ党公薦過程に不法介入したという理由で懲役2年が宣告された。当時劉承旼(ユ・スンミン)議員ら非朴系の政治家たちを排除して親朴系を公認するために青瓦台が「親朴リスト」を管理して不法に世論調査を実施したという容疑だ。

「『大統領は総選挙に関心がない』といえば本当に嘘になると考える。だが私は何人かには言ったが、具体的にリストを作って党に伝達して『この人は必ず公認しなさい』と言った記憶は全くない。首席秘書官会議の時に政務首席が世論調査の結果を報告したことがあるが、私はそれが党が(調査を)して青瓦台に伝達したものだと考えた。そして『真朴(真の親朴槿恵派)鑑別師』という言葉があり、私が(親朴系に)注意を与えたが、その時にもっと強く注意を与えているべきだったという後悔はある。そして私が明らかに劉承旼議員を公薦しないほしいと言ったことはない。しかし青瓦台参謀陣が、私が劉議員はふさわしくないと考えているのを知っていたので結果論的に(公薦騒動は)私の責任だ。当時金武星(キム・ムソン)代表が公薦に関連して私に面談要請をしたことはなく、電話をつなぐよう要請もしていたがそうはならなかった。そのことを私が拘置所に入ってから伝え聞いた。当時の私には全く知り得ないことで、『一体誰がこんなことを』と怒りも湧いたが、だからといって誰のせいにできるのか。それも大統領である私の責任だと考える」


<朴槿恵元大統領単独インタビュー>「弾劾、すべては私の不徳の致すところ…国民に心から謝罪」(2)

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