米ニューヨークで開かれる第７８回国連総会に出席するため、１８日出国した尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領が現地入りし、本格的な外交戦に突入した。同日午前（現地時間）、ニューヨークのＪＦＫ空港に到着した尹大統領は、直ちにニューヨーク市内に移動し、サンマリノ・チェコ・トルクメニスタンなどの首脳と二国間会談を行った。

尹大統領は、韓国とこの国家間の協力関係を固めると同時に、２０３０世界博覧会（エキスポ）開催地を決める博覧会国際事務局（ＢＩＥ）総会を２カ月後に控えて釜山への支持を呼びかけた。この日から２２日までニューヨークに滞在する予定の尹大統領は、少なくとも３０カ国との二国間会談や午餐・夕食の日程を進め、釜山セールスに向けた総力外交を展開する予定だ。出国前に大統領室高官は「追加で二国間会談の開催を複数の相手国と調整中であり、最大どれぐらい二国間会談の日程が増えるかは計り知れない」と説明した。

今回の歴訪の主な日程は、２０日午後（韓国時間２１日未明）に予定された尹大統領の国連総会基調演説だ。尹大統領は演説で、北朝鮮とロシアの軍事協力を強く批判し、国際社会の団結した対応を強調する計画だ。大統領室高官は「韓半島（朝鮮半島）状況が全世界的な挑戦と接している状況で、韓国指導者が世界の舞台で我々の立場をはっきりと明らかにするだろう」と伝えた。


尹大統領は出国前日に公開したＡＰ通信との書面インタビューで、「北朝鮮とロシアの軍事協力は国連安保理決議と各種国際制裁に反する不法で公正でない協力だ」とし、「国際社会はこれに対応するためにさらに結束する」と述べた。

尹大統領はこのほか、開発や気候対応、デジタル転換の３分野のグローバル格差問題に触れ、韓国の貢献策を明らかにする。特に来年から２年間務める国連安保理非常任理事国としての役割について、「ウクライナ戦争、北朝鮮の核問題など国際的連帯が必要な安保問題に関して責任ある役割を遂行していく」（尹大統領）との立場を世界首脳に説明する予定だ。

尹大統領は、二国間首脳会談と国連総会出席の日程以外には、ニューヨーク大学で開かれるデジタルビジョンフォーラムに参加し、デジタル規範づくりのための国際社会の連帯を改めて強調する予定だ。これまで尹大統領は、デジタル国際規範づくりの必要性を先導的に強調してきた。昨年９月、国連総会で新しいデジタル秩序の必要性を提起する「ニューヨーク構想」を発表したことを皮切りに、今年６月、フランスのソルボンヌ大学ではデジタル規範制定のための国際機関の設立を提案した。

計４泊６日間の日程を進める尹大統領は２３日、ソウルに到着する。