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【時視各角】2030韓日共同W杯を夢見て

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

イオンのスーパーにある韓国食品特別コーナー 金玄基特派員

#1.無愛想だった近所の日本人歯医者が先週、私に明るい笑顔で話しかけてきて驚いた。「やはり国力だ、国力。韓国はすごい」。何のことかと尋ねると、夏休みに行った欧州のあちこちで韓国、韓国という言葉を聞いたということだ。会社近くの行きつけの理髪店の40代の店長は今年に入って「私は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領を尊敬する」と口癖のように話す。好きという程度ではなく尊敬だ。日本流通大手イオンは最近、各スーパーに韓国食品コーナーを設けている。

東京都市ガスの最近の広告映像は、韓国に憧れる母と娘がハングルを習って韓国旅行を準備する過程を入れた。韓日関係が良くなかった時期、日本のデパートから韓国焼酎が消え、テレビから韓国の痕跡が消えた時期を思い出すと、本当に驚くほど変化であり、ありがたい変化だ。

#2.尹美香(ユン・ミヒャン)議員の朝鮮総連行事出席は実際、それほど驚くことではなかった。本来そのような性向の人物だった。むしろ私の関心は1日に東京で開かれた「第100周年関東大震災韓国人殉難者追念式」の出席者の面々だった。鳩山元首相、山口公明党代表、武田自民党議員(日韓議員連盟幹事長)…。そうそうたる与野党政治家だ。


しかし内部事情を見るとそうでもない。本人たちには申し訳ないが、来るべき人たちが来た。いつもの人たちだ。我々が注目した菅前首相(日韓議員連盟会長)、麻生元首相(自民党副総裁)ら大物・核心人物は招請に応じなかった。岸田首相も弔花でも送ることを期待したが、「やはり」だった。冷静だった。

#3.韓国政府が強制徴用解決策を発表してから半年。明暗は分かれる。韓国という言葉を聞くだけで眉をひそめていた日本国民は韓国に歓呼する。しかし日本政府は依然として一定のラインを越えない。関東大震災の韓国人犠牲者を公式的には認めないため追悼式の場にも来ない。朴振(パク・ジン)外交部長官は半年前、「コップに水が半分以上入った。(残りは)日本の呼応で満たされるだろう」と述べた。しかし日本の官僚は残りの半分を満たす考えはない。「ギブ・アンド・テイク」「±ゼロ外交」は頭の中にない。なぜか。根深い「不安」のためだ。来年の総選挙、次期政権など状況の変化によって韓国が急変することを警戒する。政府がそうであるため、財界、学界も依然として「観望中」だ。問題は韓国の「不満」が高まるしかないという不都合な真実だ。軍艦島のユネスコ勧告無視など尹大統領と岸田首相の爆弾酒だけでは解決されない揮発性が高い変数も次々と待機している。爆発は時間の問題だ。

#4.このような時に求められるのは共同の「モチベーション」だ。韓日間で政治がまたぎくしゃくしても崩れずに前に進める両国共通の動力、目標を用意しなければならない。その意味で「2030ワールドカップ(W杯)韓日共同開催」を提案したい。「アゲイン2002」だ。来年下半期に開催地が決定するため、やや遅い感じはあるが、決心すればできないことはない。実際、両国政府、国民が相手国に最も親密感に感じた時期も2002年共同W杯の時だった。まだ記憶に新しい。毎日新聞が韓国-スペインの準々決勝の前日、「日本の1億人が応援している」というハングルの見出しを載せたのは大きな感動だった。当時これに抗議する日本の読者の電話はわずか2件だけだったという。過去にソウルで行われたフランスW杯予選で韓国の応援団が日本に向けて「一緒にフランスに行こう!」という英語のカードを掲げたことへの反応だった。

そうだ。両国にいま必要なのはこういうものだ。日本政府、官僚はできない「ギブ・アンド・テイク」を日本の国民はできる。招致に失敗してもかまわない。その過程での両国国民の熱いエネルギー、幅広い共感は古い政治葛藤を十分に覆うことができるはずだ。

金玄基(キム・ヒョンギ)/巡回特派員/東京総局長



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