露朝間の協力は武器取引を越えて連合軍事訓練にまで拡張する状況だ。ショイグ国防相は北朝鮮訪問当時、金正恩委員長に中露連合訓練に北朝鮮も参加するように招請したという。韓日米の連携に対応して北朝鮮を呼び込もうということだ。
まず可能な案は中露間の海上連合訓練に北朝鮮が加わることだ。中露両国は7月に「北部・連合2023」訓練を実施し、戦略的調整をした。魚雷艇が主軸だった従来の北朝鮮海軍なら不可能なことだ。しかし最近、鴨緑(アムノク)級・豆満(ドゥマン)級の新型哨戒艦4隻を導入し、1000トン級以上の水上艦戦力を増強した。空軍訓練への参加も可能だ。北朝鮮の挑発時に韓半島(朝鮮半島)に来る米軍B-1爆撃機を韓国空軍のF-15KやKF-16が護衛するように、東海(トンヘ、日本名・日本海)上空を通過するロシアの戦略爆撃機を北朝鮮戦闘機が護衛する場面も十分に想像できる。
中露朝3カ国連合訓練の問題は中国がこれに同意するかどうかだ。北朝鮮の閲兵式に中国は序列10位圏内の政治局常務委員を派遣せず、李鴻忠政治局員を送った。戦争中のショイグ国防相を送ったロシアに比べると誠意がなく、北朝鮮側もこれ不満を抱いたのか、ショイグ国防相の訪朝を大々的に報道し、中国関連内容は相対的に少なかった。実際、中露の戦力に大きく役立たない北朝鮮を国際社会の非難を浴びながらも連合訓練に受け入れるのか、中国の判断が注目される。
露朝間の軍事協力は韓半島の安保を揺るがす一大事件だ。大韓民国の立場では、北朝鮮がロシア製先端武器で武装したり、従来の武器をアップグレードして戦力を実質的に増強させたりする可能性に対応しなければいけない。またKN-23・24・25などの次世代主力短距離弾道ミサイルがウクライナ戦争に投入されて実戦データを確保する場合、韓国に対する核・ミサイル攻撃能力は飛躍的に高まる。武器取引で受ける代金や原油がそのまま北朝鮮の核開発の基盤になる点も大きな問題だ。すなわち、韓国にとって露朝の軍事協力は明白に現存する軍事脅威だ。
政府は強力な外交的努力をする必要がある。露朝の武器取引と軍事協力は韓国の安全保障を侵害するレッドラインであり、これを違反すれば韓国もウクライナに先端武器を支援してプーチン大統領の戦争犯罪処罰を支持するなど強く対応すると知らせなければいけない。これと同時に中露朝の協力構図形成を防ぐ努力も求められる。3カ国の利害関係は複雑であり、特に中国を対象にするのがよい。北朝鮮が保有することになる数百発の核爆弾は中国にとって安保上の脅威となり、むしろ核のない北朝鮮こそが中国が望む安保的緩衝地帯として持続する可能性があることを説得しなければいけない。また中露両国に対しては、国連安保理常任理事国であり責任ある国際社会の核心国家として役割を促すべきだろう。中露に対する積極的な外交がいつよりも重要な時だ。
ヤン・ウク/峨山政策研究院研究委員
北朝鮮、旧型弾丸を渡してロシアの先端武器を受ける…軍事同盟が復活か(1)
まず可能な案は中露間の海上連合訓練に北朝鮮が加わることだ。中露両国は7月に「北部・連合2023」訓練を実施し、戦略的調整をした。魚雷艇が主軸だった従来の北朝鮮海軍なら不可能なことだ。しかし最近、鴨緑(アムノク)級・豆満(ドゥマン)級の新型哨戒艦4隻を導入し、1000トン級以上の水上艦戦力を増強した。空軍訓練への参加も可能だ。北朝鮮の挑発時に韓半島(朝鮮半島)に来る米軍B-1爆撃機を韓国空軍のF-15KやKF-16が護衛するように、東海(トンヘ、日本名・日本海)上空を通過するロシアの戦略爆撃機を北朝鮮戦闘機が護衛する場面も十分に想像できる。
中露朝3カ国連合訓練の問題は中国がこれに同意するかどうかだ。北朝鮮の閲兵式に中国は序列10位圏内の政治局常務委員を派遣せず、李鴻忠政治局員を送った。戦争中のショイグ国防相を送ったロシアに比べると誠意がなく、北朝鮮側もこれ不満を抱いたのか、ショイグ国防相の訪朝を大々的に報道し、中国関連内容は相対的に少なかった。実際、中露の戦力に大きく役立たない北朝鮮を国際社会の非難を浴びながらも連合訓練に受け入れるのか、中国の判断が注目される。
露朝間の軍事協力は韓半島の安保を揺るがす一大事件だ。大韓民国の立場では、北朝鮮がロシア製先端武器で武装したり、従来の武器をアップグレードして戦力を実質的に増強させたりする可能性に対応しなければいけない。またKN-23・24・25などの次世代主力短距離弾道ミサイルがウクライナ戦争に投入されて実戦データを確保する場合、韓国に対する核・ミサイル攻撃能力は飛躍的に高まる。武器取引で受ける代金や原油がそのまま北朝鮮の核開発の基盤になる点も大きな問題だ。すなわち、韓国にとって露朝の軍事協力は明白に現存する軍事脅威だ。
政府は強力な外交的努力をする必要がある。露朝の武器取引と軍事協力は韓国の安全保障を侵害するレッドラインであり、これを違反すれば韓国もウクライナに先端武器を支援してプーチン大統領の戦争犯罪処罰を支持するなど強く対応すると知らせなければいけない。これと同時に中露朝の協力構図形成を防ぐ努力も求められる。3カ国の利害関係は複雑であり、特に中国を対象にするのがよい。北朝鮮が保有することになる数百発の核爆弾は中国にとって安保上の脅威となり、むしろ核のない北朝鮮こそが中国が望む安保的緩衝地帯として持続する可能性があることを説得しなければいけない。また中露両国に対しては、国連安保理常任理事国であり責任ある国際社会の核心国家として役割を促すべきだろう。中露に対する積極的な外交がいつよりも重要な時だ。
ヤン・ウク/峨山政策研究院研究委員
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