先月25日の国連安保理会議は何が「悪らつな犯罪」かを再確認する契機だった。北朝鮮が国連安保理決議を違反して偵察衛星を打ち上げたことを議論するために集まったが、北朝鮮側が日本の汚染水放出を引っ張り出して「人類と環境に対する悪らつな犯罪」と非難した。ところが放射能露出で日本を非難した北朝鮮はその間、核兵器を保有するとして核実験を実施し、6回も韓半島の地下に武器級核物質を放出した。今では韓国と周辺国を核攻撃するとしてミサイルを改良中だ。北朝鮮は2日にも巡航ミサイルを発射したが、目標地点の150メートル上空で弾頭を爆発させる戦術核試験発射だった。
日本を相手に最も反日を叫んでいるのは北朝鮮だ。「日本は千年宿敵」という言葉も作り出した。しかし北朝鮮が振った反日の旗とそれによる結果は一致していない。
今では日本首相が米キャンプデービッドで米国大統領と明るく笑う関係だが、70年ほど前には想像もできなかったことだ。米国が原爆2発を落として灰にした関係だった。太平洋戦争敗戦国の日本に再建の機会を与えたのは北朝鮮だった。1950年の北朝鮮の南侵で日本は戦争特需という一大転機を迎えた。経営難で破産直前だったトヨタが北朝鮮の南侵で起死回生したのは有名なエピソードだ。開戦後から数カ月間、米軍がトヨタに注文した軍用トラックだけで約5000台にのぼった。トヨタだけではない。当時のロバート・マーフィー駐日大使は「朝鮮戦争は日本列島を巨大な補給倉庫にした」と表現した。
当時日本は米軍兵力が後方集結する後背地としての役割をした。韓半島(朝鮮半島)有事の際、国連軍兵力が集結して補給を受ける「後方基地」としての日本の役割は今も同じだ。
日本に経済的復興だけでなく普通国家化の名分を与えたのも北朝鮮だ。日本は第2次世界大戦の戦犯国だ。それで敗戦後に作られた平和憲法に基づき専守防衛原則を維持してきた。自衛隊を拡充して対外軍事活動を拡大するには国際社会の同意と日本国内の反戦世論の弱化が必要だった。この時、北朝鮮が核とミサイルを持って登場した。北朝鮮は1998年のテポドン1号をはじめ長距離ミサイルを繰り返し試験発射している。2006年に初めての核実験に実施し、今では核弾頭を完成した。かつて北朝鮮の核・ミサイル開発は交渉用という見方が長く続いた。米国の視線を引いて対米交渉前に優位な条件を用意し、交渉で北朝鮮の意図を貫徹するための方便ということだった。しかしこうした期待感は国際社会でもうほとんど見られない。北朝鮮の核保有は手段でなく目標だ。
【コラム】「千年宿敵」日本の隠れた友人(2)
日本を相手に最も反日を叫んでいるのは北朝鮮だ。「日本は千年宿敵」という言葉も作り出した。しかし北朝鮮が振った反日の旗とそれによる結果は一致していない。
今では日本首相が米キャンプデービッドで米国大統領と明るく笑う関係だが、70年ほど前には想像もできなかったことだ。米国が原爆2発を落として灰にした関係だった。太平洋戦争敗戦国の日本に再建の機会を与えたのは北朝鮮だった。1950年の北朝鮮の南侵で日本は戦争特需という一大転機を迎えた。経営難で破産直前だったトヨタが北朝鮮の南侵で起死回生したのは有名なエピソードだ。開戦後から数カ月間、米軍がトヨタに注文した軍用トラックだけで約5000台にのぼった。トヨタだけではない。当時のロバート・マーフィー駐日大使は「朝鮮戦争は日本列島を巨大な補給倉庫にした」と表現した。
当時日本は米軍兵力が後方集結する後背地としての役割をした。韓半島(朝鮮半島)有事の際、国連軍兵力が集結して補給を受ける「後方基地」としての日本の役割は今も同じだ。
日本に経済的復興だけでなく普通国家化の名分を与えたのも北朝鮮だ。日本は第2次世界大戦の戦犯国だ。それで敗戦後に作られた平和憲法に基づき専守防衛原則を維持してきた。自衛隊を拡充して対外軍事活動を拡大するには国際社会の同意と日本国内の反戦世論の弱化が必要だった。この時、北朝鮮が核とミサイルを持って登場した。北朝鮮は1998年のテポドン1号をはじめ長距離ミサイルを繰り返し試験発射している。2006年に初めての核実験に実施し、今では核弾頭を完成した。かつて北朝鮮の核・ミサイル開発は交渉用という見方が長く続いた。米国の視線を引いて対米交渉前に優位な条件を用意し、交渉で北朝鮮の意図を貫徹するための方便ということだった。しかしこうした期待感は国際社会でもうほとんど見られない。北朝鮮の核保有は手段でなく目標だ。
【コラム】「千年宿敵」日本の隠れた友人(2)
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