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韓国には手を差し伸べ、日本には「汚染水」で叩く…中国の「駆け引き外交」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
最近、韓日米を相手にした中国の外交接近法は「個別対応」と要約できる。先月の米キャンプデービッド首脳会談で表れた韓日米3カ国の対中圧力基調に対抗し、中国は韓・日・米との2国間関係をそれぞれ別に進めている。韓中間では意思疎通チャンネルを復元・新設して接点を広げ、米高官級の訪中をきっかけに形成された米中雪解けムードを浮き彫りにする姿だ。一方、日本に対しては福島汚染水放出を前面に出しながら批判の強度を高めている。

◆葛藤の末「管理モード」?…意思疎通を再稼働

中国は先月29日の韓中経済共同委員会に続いて、31日の韓中外相電話会談でも対話と意思疎通の必要性を強調した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権で「韓米同盟強化→韓日関係改善→韓日米連携強化」と続く外交政策を進める過程で疎遠になった韓中間の対話を再開しようとの趣旨だ。これを受け、韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官と中国の王毅共産党政治局員兼外相は外交安保対話・人文交流促進委員会など各協議体を稼働し、政府と民間が共に参加する「官民1.5トラック」対話を早期に開催することで同意した。


この日の電話会談では、韓中外相が相手国を交互に訪問する「シャトル外交」の推進について緊密に協議することにした。韓中外相は7月に開催されたASEAN関連の外相会合で別に会談したが、互いに相手国を訪問する外相会談は昨年8月以降開かれていなかった。

韓日中が3カ国首脳会談の年内開催を推進する点も韓中関係の好材料として作用する可能性がある。年内に3カ国首脳会談が実現すれば、巡回議長国の韓国に3カ国のトップが集まる。慣例上、中国からは李強首相が韓日中首脳会談に出席するが、これを機に尹錫悦大統領の初の中国訪問および韓中首脳会談の動力が生じる可能性がある。

◆米国を狙った牽制球「外部要素の干渉を防ぐべき」

一部では、中国が韓中関係の復元を進めるのは、韓日米連携の最も弱い部分と評価される韓国を攻略するための動きという分析もある。実際、中国外務省が発表した韓中外相電話会談の結果文書には「韓中関係の発展は第三者の影響を受けてはならない」「両国は友好と協力の正しい方向を維持し、外部要素の干渉を防がなければならない」などの表現が入った。米国に振り回されて韓中関係を悪化させるなという意味と解釈される。「韓国が反グローバル化行動とデカップリングを防ぐことを望む」という文言も、韓日米の連携強化を反グローバル化・デカップリングと見て警戒する中国の視点が反映されている。

中国側の報道資料には「日本の核汚染水放出と朝鮮半島問題などについても意見を交換した」という内容もあった。韓国外交部の報道資料には言及されていない内容だ。中国が韓中外相会談であえて汚染水問題を取り上げたのは、最近激しくなった日中対立の影響と解釈される。

◆「汚染水レバレッジ」を利用する中国

実際、中国は韓米両国と対話・協力基調を強化するのとは違い、日本に対しては福島汚染水放出を前面に出して対立している。中国外務省の華春瑩報道官が先月31日、4回にわたり汚染水放出を批判するSNS掲示文を載せたほどだ。特に華報道官は4回目の掲示文に「覆水盆に返らず」という表現を使いながら「日本は手遅れになる前に(汚染水放出を)やめるべきだ」と主張した。

海洋放出の科学的・客観的な根拠を強調しながら「汚染水外交」に苦労している日本の立場で、中国のこうした攻勢的な態度は負担になるしかない。特に日本産水産物に対する全面的な輸入停止措置に続いて、福島当局と東京電力などに脅迫性の電話が続く状況は、汚染水放出に中立的な立場を見せている太平洋島嶼国と東南アジア国家などの対応にも影響を及ぼすおそれがある。

日本としては主要20カ国(G20)首脳会談で日中首脳会談を開いて中国を説得しようとした計画も失敗に終わる危機を迎えている。中国の習近平国家主席がG20首脳会談に出席しない可能性が高まりながらだ。当初、岸田文雄首相はG20首脳会談の参加国と個別の首脳会談を開き、福島汚染水放出の科学的根拠を説明しながら理解を求める計画だったと、共同通信が先月30日に報じた。



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