ハビエル・ミレイ氏が選挙期間に持ち歩いていた自身の人形。チェーンソーを持つ姿だ。[X(旧ツイッター) キャプチャー]
アルゼンチンメディアのインフォバエが30日に伝えたところによると、ペトロ大統領は29日にSNSを通じ、アルゼンチンで13日に行われた大統領選挙予備選が残した新たな政治現実に対する個人的な意見を残した。
発端はアルゼンチン大統領選挙予備選で1位となった極右派自由経済学者ミレイ氏がコロンビアのあるメディアとのインタビューで社会主義支持者を「ごみ」「人間の排泄物」と非難したことから始まった。
このインタビューでミレイ氏はアルゼンチンが直面した問題に対する自身のビジョンを説明しながら社会主義は「貧困だけ残す政治的イデオロギー」として「病気」と言及し、アルゼンチンの衰退はまさに社会主義のせいだと主張した。
また「アルゼンチンの疾病は社会主義であり、社会主義思想を受け入れる国はますます貧しくなるだけ。社会主義が触れるすべてのものは破壊され、常に経済的、社会的、文化的失敗だった。1億5000万人の人類を殺した殺人的なシステムなのに、どうして人々が(社会主義を)信じ続けるのかわからない」と述べた。
続けて非難のレベルを高め「社会主義者は他の人が輝くことが我慢できずみんながみじめになることを願う『ごみ』であり『人間の排泄物』であり『精神と魂の病気』であり『悪い奴ら』だ。これが現実」と強調した。
これに対しペトロ大統領はSNSでミレイ氏のインタビューをシェアしながら「これがまさにヒトラーがした話」としながら反論した。
ペトロ大統領は短いメッセージを通じてミレイ氏をライバルに対し偏狭な考えを持っていた全体主義者のヒトラーと比較したものとインフォバエは伝えた。
ミレイ氏はまだペトロ大統領のコメントに反応していない。
合わせてこのインタビューでミレイ氏はベネズエラのチャベス前大統領、チリのバチェレ元大統領、ウルグアイのムヒカ元大統領、ブラジルのルラ大統領ら社会主義的政治指導者は道徳的資格がないと非難した。
これと関連してウルグアイのムヒカ元大統領は25日、ミレイ氏が「アルゼンチンの最大の貿易相手国であるブラジルと中国との取引を断つ」とした事実を指摘しながら「ミレイ氏は狂った」と攻撃した。
ミレイ氏は深刻な経済危機に陥るアルゼンチンの問題を解決するためには現地通貨を米ドルに変え、中央銀行を閉鎖すべきと公約している。
また、気候変動は「社会主義者の嘘」と主張するかと思えば、性暴力による堕胎さえも反対し、人間の臓器も市場で自由に売買できるようにすべきと掲げて議論の中心に立ったりもした。
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