中国が海洋放出が迫っている日本の福島原子力発電所の汚染水処理に対して懸念を示す公式立場を表明し、中止を促した。

中国外交部の汪文斌報道官は２１日（現地時間）、定例ブリーフィングで「中国は海洋放出が最も安全で原発汚染水を処理する安全な解決策ではないと繰り返し指摘した」とし「日本は単に経済的コストを下げるために海洋放出計画を選択し、周辺国と全世界に不要な危険をもたらすだろう」と述べた。

汪報道官は「日本は国際社会の正当で合理的な懸念に直視し、周辺国、その他の利害関係者と十分に疎通しなければならない」とし「核汚染水の海洋放出計画の強行を中止し、海に放出すること以外の処理案を議論しなければならない」と求めた。


また「世界の海洋環境と人間の健康を害する危険を無視したまま核汚染水の放出計画を推し進めるのは極めて自己中心的で無責任だ」とし「中国は深刻な懸念を表明し、事態の推移を鋭意注視する」と強調した。

特に「日本政府は２０１５年当事者の理解を得ずには核汚染水に対していかなる措置も取らないと約束した」とし「約束を破る日本政府の行動は内国人と国際社会に信頼を崩している」と批判した。

汪報道官は日本政府の汚染水の海洋排出をすでに犯したことを元に戻すことができないという意味の四字熟語「覆水難收」に喩え、「日本政府が内国人と国際社会の正当かつ合理的な憂慮を直視し、誤った決定を下さずに核汚染水の放出計画の強行を中止するよう促す」と述べた。

岸田文雄首相は同日午後、全国漁業協同組合連合会などの漁民団体と面談した後、取材団に対し「息の長い廃炉プロセスの前提となる不可欠のステップが、今回の処理水の海洋放出だ」と強調した。

漁民団体側は「（日本）国民の理解が得られない処理水の海洋放出に反対だということはいささかも変わりはない」とし、科学的な安全と社会的な安心は違うと指摘した。

日本政府は２２日午前、関係閣僚会議を通じて放出開始の時期を決める予定だが、現地メディアは早ければ２４日から放射能汚染水の海洋放出が実行される可能性があると報じた。