「あなたは私を探す必要はありません。私はいつでもどこにでもいるからです」
中国国家安全部(MSS)が3日、公式SNSに出した宣伝映像「私はいる(有我)」の最後に登場するメッセージだ。スパイ摘発部署の監視が及ばない場所は中国にないという意味を込められている。
中国国務院(政府)部署で唯一ホームページもなくベールに包まれていた国家安全部が1日、WeChat(微信)アカウントとホームページを開設した。安全部ホームページ(12339.gov.cn)は7月1日に施行に入った新防諜法(スパイ防止法修正案)に伴うスパイ通報プラットフォームだ。
このプラットフォームには「国家秘密に分類された文書やデータを不法に保有する行為(第11項)」「事実をねつ造、または歪曲(わいきょく)する行為(第14項)」「宗教を利用して国家安全保障を脅かす行為(第16項)」など、スパイ告発対象になる事例21種類を指定した。
プラットフォームは英語でも作られた。「Fabricating or distorting facts(事実をねつ造、または歪曲する行為)」「Making use of religion to engage in activities endangering state security(宗教を利用して国家安全保障を脅かす行為)」などと摘発対象を明示した。中国人はもちろん、外国人や国際社会に中国当局に摘発される可能性のあるスパイ行為を知らせている。
国家安全部はこれに関連して4日、「中国で合法的に経営・投資・従事する会社および職員を狙わない」としながら「スパイ活動を調査処理することと国家・企業・人員の間の正常な交流と協力と結びつけるのは防諜法に対する誤読」と説明した。新しい防諜法が中国内の外国人を無差別に狙うことができるという懸念に対する反論といえる。
これに対してボイス・オブ・アメリカ(VOA)は「中国国家安全部の前面登場は民間に対する外国人敵対感を助長して外国人嫌悪感を高めようとする意図」とし「外国人あるいは外国に関連した人をスパイ関連者として認識させて最近悪化した経済状況から視線をそらそうとする意図も含んでいる」と批判した。さらに「子どもが大人を、生徒が先生を告発した過去世紀60~70年代の文化大革命当時の社会的緊張感がよみがえりかねない」と懸念した。
台湾両岸政策協会の呉瑟致研究員はVOAに対して「国家安全部が姿を表わした重要な目的はすべてのWeChat利用者、主に中国人に新防諜法の抑止力に気づかせること」としながら「防諜法の改正と国家安全部の行動は中国社会内部が主なターゲット」と主張した。
米国と中国の覇権競争が貿易と先端技術に続いてスパイ戦争に広がる様相だ。3日(現地時間)、米国司法府は金を受け取って中国に機密情報を渡した容疑で中国系海軍2人を逮捕し、起訴状をホームページに公開した。
起訴状によると、米海軍の強襲揚陸艦「エセックス」に勤務していた水兵Jinchao Weiは今年3月から中国情報要員にエセックスの武器体系や動力構造、技術文書および米軍共同訓練の参加兵力数および機密情報を渡した。Jinchao Weiは米国市民権を申請する時から中国側情報要員と接触を始め、文書を渡す対価として数千ドルを受け取った。
共に逮捕された米海軍下士官のWenheng Zhaoは2021年8月から中国海洋経済研究員と明らかにした中国情報部員におよそ1万5000ドル(約213万円)を受け取って機密情報を流出した。流出した情報には台湾に近い沖縄駐留米軍基地のレーダー情報や電気配線図および青写真などが含まれたことが起訴状に含まれている。8日に米国連邦裁判所で第1回予備審理が開かれる予定だ。
中国当局は公式対応に先立ち、在米中国大使館の劉鵬宇報道官を通じて今回の軍スパイ事件に対して知らないとし「中国は根拠のない非難や辱めに断固として反対する」と明らかにしたと米国ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。
最近の米中スパイ戦争は先月31日に断行された中国ロケット軍司令官と政治委員の電撃的な交代とも関連があるとの主張もある。英国フィナンシャル・タイムズ(FT)は1日、外国高位消息筋を引用して「きっかけは今までのところ外部が中国ロケット軍の構造を非常に詳しく知っているという事実」としながら「機密漏洩と関連がある」と報じた。中国の戦略核戦力を巡る米中スパイ戦争が結局中国ロケット軍首脳部の更迭まで呼んだということだ。
中国国家安全部(MSS)が3日、公式SNSに出した宣伝映像「私はいる(有我)」の最後に登場するメッセージだ。スパイ摘発部署の監視が及ばない場所は中国にないという意味を込められている。
中国国務院(政府)部署で唯一ホームページもなくベールに包まれていた国家安全部が1日、WeChat(微信)アカウントとホームページを開設した。安全部ホームページ(12339.gov.cn)は7月1日に施行に入った新防諜法(スパイ防止法修正案)に伴うスパイ通報プラットフォームだ。
このプラットフォームには「国家秘密に分類された文書やデータを不法に保有する行為(第11項)」「事実をねつ造、または歪曲(わいきょく)する行為(第14項)」「宗教を利用して国家安全保障を脅かす行為(第16項)」など、スパイ告発対象になる事例21種類を指定した。
プラットフォームは英語でも作られた。「Fabricating or distorting facts(事実をねつ造、または歪曲する行為)」「Making use of religion to engage in activities endangering state security(宗教を利用して国家安全保障を脅かす行為)」などと摘発対象を明示した。中国人はもちろん、外国人や国際社会に中国当局に摘発される可能性のあるスパイ行為を知らせている。
国家安全部はこれに関連して4日、「中国で合法的に経営・投資・従事する会社および職員を狙わない」としながら「スパイ活動を調査処理することと国家・企業・人員の間の正常な交流と協力と結びつけるのは防諜法に対する誤読」と説明した。新しい防諜法が中国内の外国人を無差別に狙うことができるという懸念に対する反論といえる。
これに対してボイス・オブ・アメリカ(VOA)は「中国国家安全部の前面登場は民間に対する外国人敵対感を助長して外国人嫌悪感を高めようとする意図」とし「外国人あるいは外国に関連した人をスパイ関連者として認識させて最近悪化した経済状況から視線をそらそうとする意図も含んでいる」と批判した。さらに「子どもが大人を、生徒が先生を告発した過去世紀60~70年代の文化大革命当時の社会的緊張感がよみがえりかねない」と懸念した。
台湾両岸政策協会の呉瑟致研究員はVOAに対して「国家安全部が姿を表わした重要な目的はすべてのWeChat利用者、主に中国人に新防諜法の抑止力に気づかせること」としながら「防諜法の改正と国家安全部の行動は中国社会内部が主なターゲット」と主張した。
米国と中国の覇権競争が貿易と先端技術に続いてスパイ戦争に広がる様相だ。3日(現地時間)、米国司法府は金を受け取って中国に機密情報を渡した容疑で中国系海軍2人を逮捕し、起訴状をホームページに公開した。
起訴状によると、米海軍の強襲揚陸艦「エセックス」に勤務していた水兵Jinchao Weiは今年3月から中国情報要員にエセックスの武器体系や動力構造、技術文書および米軍共同訓練の参加兵力数および機密情報を渡した。Jinchao Weiは米国市民権を申請する時から中国側情報要員と接触を始め、文書を渡す対価として数千ドルを受け取った。
共に逮捕された米海軍下士官のWenheng Zhaoは2021年8月から中国海洋経済研究員と明らかにした中国情報部員におよそ1万5000ドル(約213万円)を受け取って機密情報を流出した。流出した情報には台湾に近い沖縄駐留米軍基地のレーダー情報や電気配線図および青写真などが含まれたことが起訴状に含まれている。8日に米国連邦裁判所で第1回予備審理が開かれる予定だ。
中国当局は公式対応に先立ち、在米中国大使館の劉鵬宇報道官を通じて今回の軍スパイ事件に対して知らないとし「中国は根拠のない非難や辱めに断固として反対する」と明らかにしたと米国ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。
最近の米中スパイ戦争は先月31日に断行された中国ロケット軍司令官と政治委員の電撃的な交代とも関連があるとの主張もある。英国フィナンシャル・タイムズ(FT)は1日、外国高位消息筋を引用して「きっかけは今までのところ外部が中国ロケット軍の構造を非常に詳しく知っているという事実」としながら「機密漏洩と関連がある」と報じた。中国の戦略核戦力を巡る米中スパイ戦争が結局中国ロケット軍首脳部の更迭まで呼んだということだ。
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