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【社説】猛暑で「生存ゲーム」に 恥をさらした韓国スカウト大会

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
全羅北道扶安(プアン)のセマングム埋立地で開催中の「2023世界スカウトジャンボリー」で熱中症患者が続出している。昼の体感温度が40度近い猛暑にもかかわらず大規模な野外行事を強行し、主催側の未熟な運営までが重なったからだ。一昨日の大会開営式では100人以上の熱中症患者が発生した。大会初日の1日にも400人の熱中症患者が出た。参加者がほとんど10代の青少年という点を考慮すると、非常に深刻な状況だ。参加者の間では「お祭りでなく生存ゲーム」という声も出ている。組織委は「どの国のジャンボリーでもあり得る状況」と釈明したが、安易な判断だ。

実際、猛暑に対する警告は大会開始前から出ていた。大会期間の8月上旬は通常、韓国で最も暑い時期だ。埋立地のセマングムキャンプ場は森や林など自然の日陰がほとんどないところだ。真昼の炎天を避けにくい野外で行事を進めながらも冷房装置やシャワー室を十分に設置しなかった。先月の梅雨の豪雨のためあちこちに水たまりが残っていて、キャンプ場はサウナのようだという参加者のコメントもある。

事前に十分に予想できた状況だが、組織委の準備はかなり不足していた。トイレとシャワー室は足りず、清掃や管理もまともに行われていないという。シートだけで仕切った一部の施設は横から中が見えるという指摘もある。猛暑の中で飲食品までが不足しているという不満の声も絶えない。参加者は組織委から食材を受けて料理をするが、一部のゆで卵にカビが生えていたとメディアに情報提供をした参加者もいた。


未熟な行事運営が外交問題に飛び火することも懸念される。今回の事態を深刻に受け止めている国も少なくない。すでに英国は行事期間の猛暑と豪雨に対する懸念を書簡を通して韓国政府に伝えた。英国は今大会に海外参加国のうち最も多い4500人の隊員を送った。

セマングムジャンボリーは優秀な韓国の文化と自然環境を世界に知らせるという名目で招致した国際行事だ。世界159カ国から来た参加者は4万3000人にのぼる。韓国国内では1991年の江原道高城(コソン)ジャンボリーに続いて32年ぶりの大会となる。ところが未熟な運営で参加者の不満が多ければ、韓国の広報どころか不信感を招くことになる。韓悳洙(ハン・ドクス)首相は昨日、大会共同委員長の金賢淑(キム・ヒョンスク)女性家族部長官に今大会が終わるまで現場で参加者の安全を確保するよう指示した。今回の行事が韓国を広報する機会になるのか、国際的な恥になるかは、残りの期間に政府と組織委がどれだけ対処できるかにかかっている。



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