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米・英・カナダ大使館「猛暑の韓国スカウト大会」非常事態…「直接意思疎通」事実上の抗議も

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2日、全羅北道扶安郡(チョルラブクド・プアングン)セマングム一帯で開幕した「第25回世界スカウトジャンボリー」野営場で、初日に猛暑による熱中症患者が400人余り発生するなどスカウト隊員が猛暑に苦しめられている。チェ・ギウン記者

今月12日まで韓国の全羅北道(チョルラブクド)セマングムで開かれる「2023世界スカウトジャンボリー」中に熱中症患者が続出すると、米国、英国、カナダなど主要国の大使館も自国国民の安全確保に神経を尖らせている。しかし、韓国政府と組織委が各国の要求に十分に対処できず、国際的な懸念を高めていると指摘されている。

◆「現場に常駐してモニタリング」

今大会に参加国の中で最も多い4000人余りのスカウトが参加する英国は1日の開幕以前から自国大使館職員を現場に派遣していた。英国外務省報道官は3日、中央日報に「領事職員が事前計画により参加者を支援するために現場に常駐し大会状況を継続的にモニタリングしている」とし、「英国国民の安全のために韓国政府当局とも緊密に意思疎通している」と述べた。


米国はセマングムの現場に同日基準で700人余りのスカウト団員とサポート要員など1200人規模の代表団を派遣した。米国代表団は、各国代表団が同時に到着した場合、現場で混乱を招くことを憂慮したジャンボリー組織委員会の事前要請により、前日に京畿道平沢市(キョンギド・ピョンテクシ)のキャンプ・ハンフリーズ在韓米軍基地に滞在し、同日セマングムに到着した。

◆「懸念関連を韓国と意思疎通」

駐韓米国大使館はこの日、中央日報がスカウト大会の状況に関する対策を質問すると「ここ数カ月間、ジャンボリー組織委員会の関係者らと意思疎通してきた」とし「会場およびサービスに関する懸念があると認知した直後に米ボーイスカウト連盟指導部および在韓米軍と調整し、米スカウト代表団の安全を保障するために努力している」と述べた。

また、「大使館は今回の行事に関する相互懸念事項について韓国政府と直接意思疎通している」とし「韓国当局と積極的に協議していく」とした。

現場に派遣された米ボーイスカウト連盟(BSA)関係者はこの日、中央日報との電話インタビューで「天候のためにスケジュールに変動が生じることはなかった」とし「大変な(challenging)部分もあり、幼い子供たちがいて心配でもあるが、皆楽しく過ごしている」と述べた。続けて「状況が良くなることを願っている。韓国政府は代表団の安全のために最善を尽くしている」と説明した。

◆「問題認知…意思疎通中」

やはりジャンボリー大会に代表団を送ったカナダも駐韓カナダ大使館を通じてこの日「ジャンボリー大会関連の問題をよく認知している」とし、「カナダ・スカウト代表団と随時意思疎通しており、必要時には領事の助力を提供している」と述べた。

続けて「駐韓カナダ大使館はカナダ・スカウト、韓国当局、その他の大使館と共にスカウトが安全で楽しいジャンボリー経験ができるよう協力している」とし、「韓国政府が最大限迅速に現場状況管理に当たっていることに感謝する」と述べた。

また、「カナダ代表団の世界ジャンボリー参加関連の最終決定はカナダ・スカウトがすることになる」とした。

◆組織委の対応限界が如実

国際的な懸念が広がっている状況だが、ジャンボリー組織委は熱中症患者の急増など現場の状況管理さえまともにできていないのが実情だ。現在、世界158カ国から来た青少年4万3000人余りが参加しているが、各国の抗議内容を受け付けた後も即刻措置を取らなかったり、措置が取られた後も該当国に関連内容を共有しないなど、常時的な連絡体系が形成されていないという。

英国など各国が駐韓大使館レベルでジャンボリーが開かれる全羅北道セマングムの現場に大使館職員を派遣し、組織委と韓国政府に直接的な協力要請に乗り出したのは、このような理由からだ。実際、駐韓公館は公式コメントで「緊密な意思疎通」「直接的意思疎通」などと表現したが、外交界ではこれを韓国政府に対する懸念の表明と再発防止要求と理解している雰囲気だ。事実上の抗議と見る余地があるということだ。

実際、フェイスブックなどオンラインではジャンボリー大会関連の劣悪な状況に対する外国人の指摘が続いた。この日、世界スカウト連盟(WOSM)のフェイスブックにはセマングム・ジャンボリー開催関連の投稿に「食べ物や衛生問題に加えて、日陰さえなくて忘れられない悪い思いでになりそうだ」等の反応が目立った。

◆「追加人員の投入推進」

駐韓公館と韓国政府および組織委間の意思疎通の窓口を担当する外交部も、伝達者の役割に止まる受動的な態度を見せていると指摘されている。外交部当局者はこの日、参加国の懸念が相次いでいるという指摘に「関係国から外交公文・書簡を受け付けた際、女性家族部とジャンボリー組織委員会側に伝達している」とだけ説明した。

匿名希望の政府関係者は、「組織委が混乱している現場状況の収拾に全力を注いでおり、協力と再発防止を求める各国の要求事項に機敏に対応できていないのは事実だ」とし、「ただ、世界ジャンボリーは基本的に国家行事ではなく世界スカウト連盟レベルの民間行事で、あらゆる決定を連盟が下し、政府はこれを支援する役割を担っており、政府レベルで行事準備状況と実態を十分に把握することができなかった」と述べた。

この関係者は、続けて「各国スカウト連盟と大使館で主に食量不足やトイレなどの衛生問題、医療スタッフ不足に対する抗議が続いているため、政府はミール・キットなどの食事の提供、簡易トイレの追加設置、軍医療スタッフの緊急派遣などを推進している」と説明した。



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