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韓国研究陣が発表した常温・常圧超伝導体新物質めぐり論争

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

超低温で電気抵抗がなくなり電流が障害なく流れる超伝導現象 [写真=米エネルギー省]

韓国の研究陣が発表した常温・常圧超伝導体新物質「LK-99」をめぐり、国内外の学界・産業界で論争が起きている。

韓国超伝導低温学会検証委員会は前日に「LK-99」を常温超伝導体でないという結論を出した理由について「超伝導体の特徴『マイスナー効果』(超伝導体が磁場を排除する効果)を表さなかったため」という立場を明らかにした。学会側はLK-99を開発したクォンタムエネルギー研究所にサンプルを要請したが、「投稿した論文が審査中であり、審査が終わる2-4週後に受けることができる」という返答を受けたという。

特にこの研究課題は2019年に教育部の「創意挑戦研究基盤事業」に選定(「新しい超伝導物質開発のための低磁場領域マイクロ波吸収に関する研究」)され、研究費が支援されただけに、政府も注目している。研究不正などがある場合、研究費返還の可能性があるからだ。


クォンタムエネルギー研究所はこの日、運営中だったホームページを一時閉鎖した。これに先立ちホームページに研究・協力パートナーとして紹介されていたサムスンSDI・LGイノテック・ポスコなどがクォンタムエネルギー研究所との関連性を否認し、無断盗用疑惑も浮上した。

海外メディアはこの日もLK-99を大きく扱った。ブルームバーグ通信は「LK-99は一世代に一度という科学的な突破口になるかもしれないが、大きな失望に終わる可能性もある」と報じた。インド国立物理研究所と中国北京航空航天大学の研究陣は前日、「LK-99は常温・常圧超伝導体ではない」という実験結果を出した。「材料に室温超伝導の証拠を探せなかった」という理由からだ。

ただ、米エネルギー省傘下ローレンスバークレー国立研究所(LBLN)所属の研究陣は「コンピューターシミュレーションの結果、LK-99で超伝導体の特性が感知された」という内容の出版前の論文を共有しながら「しかし実際の合成には困難があるかもしれない」とした。

LK-99の研究に参加した米ウィリアム・アンド・メアリー大のキム・ヒョンタク研究教授はこの日、メディアのインタビューで「LK-99の反磁性データが黒鉛(グラファイト)よりはるかに大きく出てくる」とし「超伝導現象としか説明できない」と主張した。クォンタムエネルギー研究所のイ・ソクベ代表の父イ・チェヒ氏(80)氏も「息子(の研究結果)は100%確実だ。8000回の実験を繰り返して結果を得た」と伝えた。イ氏によると、イ代表は故チェ・ドンシク高麗大名誉教授の遺志を受け継いで20年間にわたり超伝導体を研究してきたという。

専門家はLK-99の真偽が近く明らかになるとみている。仁荷大のイ・ジェウ教授は「最近、超伝導体の研究が広く行われていて、標準検証規約が用意された。1、2週以内に検証があるとみている」とし「同僚評価がなく、検証については話すことができない。LK-99製作者が主張するように結晶構造が形成されるかがカギだが、そうでなければ検証に長い時間がかかるかもしれない」と述べた。

一方、常温・常圧超伝導体はその間、科学界と産業界で「夢の物質」と呼ばれてきた。電気抵抗が完全に消え、周辺に磁場を排除する性質を持つからだ。電力伝送時の熱損失をゼロにし、発電所から家庭まで送電する際のエネルギー効率性を高めることができる。また、すべての電気回路を常温・常圧超伝導体に変える場合、多くの家電製品のエネルギー消費効率を1等級にすることができる。



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