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影を潜めながら閲兵式を総指揮…「妊娠説」金与正副部長、3カ月ぶり姿現す

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長

北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長が韓国戦争(朝鮮戦争)停戦協定締結70周年行事(北朝鮮は「戦勝節」と命名)をきっかけに公開活動を再開した。北朝鮮が近いうちに国境を開放して人的・物的交流に再開するという見方が出ている中、金与正の本格的な対外活動を念頭に置いた布石という分析が出ている。

◆閲兵式総監督の役割は変わらず

先月27日に北朝鮮が開催した戦勝節記念閲兵式(軍事パレード)で、金与正は目立たないところから行事全般を総括する姿だった。2月の北朝鮮軍創建75周年記念閲兵式の時と似ていた。


北朝鮮が公開した閲兵式の実況映像で金与正と推定される人物が初めて捕捉されたのは、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が閲兵式の主席壇に上がって花束を渡す少女とあいさつを交わす場面でだ。金正恩に随行する北朝鮮軍の将星らから離脱して金正恩の動きに注目する金与正の姿が見えた。

金与正が閲兵式の現場で確実に顔を見せたのは、北朝鮮が先月31日に朝鮮中央テレビで放送された記録映画でだ。2泊3日の訪朝日程を終えて帰途に就くロシアのショイグ国防相を主席壇の一方で金正恩が歓送する場面を見ると、同席した幹部の間に金与正が比較的鮮明に見える。その前には崔善姫(チェ・ソンヒ)外相の姿もあった。東亜大のカン・ドンワン教授は「金与正が閲兵式行事全般を総括する演出監督の役割を依然として担当していると推定される」と話した。

◆「血盟」強調 中国代表団の行事では演説

金正恩は閲兵式の翌日、李鴻忠・全国人民代表大会(全人代)常務委員会副委員長をはじめとする中国代表団を招待して宴会を開いたが、金与正が演説をした。専門家の間では党副部長級が宴会で演説するのは異例だが、中朝間の「血盟」を考慮して白頭(ペクトゥ)血統の金与正が登場したと分析されている。

金与正は2018年平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)当時、金正恩の特使の資格で韓国を訪問したのをはじめ、2019年6月に中国の習近平国家主席が訪朝した際には労働党副委員長らと並んで出迎えるなど外交舞台の前面に出てきた。外交関係者の間では北朝鮮が9月に開催する杭州アジア競技大会に代表団を派遣するという見方が出ているが、これをきっかけに金与正が特使の資格で中国を訪問する可能性も排除できない。

◆潜行の中で談話政治 「妊娠説」も

金与正が姿を現したのはおよそ3カ月ぶりだ。4月13日に「火星18型」の2回目の試験発射現場を参観したのが、国営メディアを通して報道された最後の公開活動だった。

その後、6月1・3日(衛星発射権利関連)、7月10・11日(米偵察機経済水域侵犯関連)、7月13・17日(米戦略資産展開関連)と6回も対米・対南談話を出し、対外政策に関与した。

このため対北朝鮮情報ラインでは金与正が妊娠したのではという分析も出てきた。匿名を求めた情報ラインの関係者は「金与正の潜行が長くなり、妊娠の可能性を含めて健康問題まで念頭に置いて動向を追跡した」とし「停戦協定記念日を機に対外活動を再開しただけに、あらゆる可能性を残して眺めている」と伝えた。

韓米が連合軍事訓練を本格的に進める8月を控えて金与正が公開活動を再開しただけに、専門家の間では金与正が当分は金正恩の「口」の役割を担当し、対米・対南業務を率いるという見方が出ている。

統一研究院のオ・ギョンソプ研究委員は「金与正が2019年のハノイ・ノーディール以降、対外政策に深く関与する姿」とし「外交舞台で存在感を遺憾なく表してきたため、金正恩もふさがった局面を打開する過程で『金与正活用法』を考えるはず」と話した。



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