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「他の人も不幸にしようと」…ソウル新林洞通り魔事件の犯人を拘束=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

中央フォト

ソウル冠岳区新林洞(クァナクク・シンリムドン)の繁華街で歩行者を刃物で襲って1人を殺害、3人を負傷させたチョ容疑者(33)が23日、拘束された。ソウル中央地裁のソ・ジュンソプ令状担当判事は「逃亡するおそれがある」として拘束令状を発行した。

チョ容疑者は令状審査に出席するためにソウル冠岳警察署を出る際、「あまりにも苦しくてやった。申し訳ない。反省している」と話した。法廷に入る前には「以前から良くない状況だったようだ。本当に間違ったことをした」とし「私は役に立たない人間」と語った。

ソウルの真ん中で発生した昼間の通り魔事件に市民の不安も強まっている。「無差別犯罪」を防げるシステムを構築し、処罰を強化すべきだという声も高まっている。韓国刑事・法務政策研究院の「無差別犯罪者の特性の理解および対応策研究」は、犯罪の類型を▼精神障害型▼環境悲観型▼慢性憤怒型--に分類している。専門家らはチョ容疑者の犯行が「慢性憤怒型」に該当する可能性が高いとみている。慢性憤怒型犯罪者の場合、90.9%は前科があり、前科のほとんど(86.4%)も暴力や傷害と関係があることが分かった。


チョ容疑者は暴行などで前科3犯、裁判所少年部に14回送致された前歴があることが分かった。韓国刑事・法務政策研究院のユン・ジョンスク犯罪分析調査研究室長は「不特定人物に対する犯罪を犯す場合、性犯罪者のように電子足輪を付着するなど、より大きな惨事を防ぐシステムが必要だ」と話した。韓東勲(ハン・ドンフン)法務部長官は22日、事件の現場を訪問し、「サイコパス(精神病質者)などに対する管理監督案を考える」と述べた。

警察によると、チョ容疑者は21日午後2時7分ごろ、新林駅4番出口から80メートルほど離れた路地で長さ30センチの刃物で20代の男性を数回刺して殺害した後、他の3人の男性に傷害を負わせた容疑(殺人・殺人未遂)を受ける。通報を受けて出動した警察に見つかったチョ容疑者は刃物を手放して捕まった。チョ容疑者と被害者4人は面識がなかった。負傷した3人のうち1人は退院して通院治療を受けている。

チョ容疑者は警察の取り調べで「自分が不幸に暮らしていて、他の人たちも不幸にさせたかった。怒りに満ちて犯行をした」とし「刃物を振り回したのは覚えているが、被害者がどんな服を着ていたか、誰かは分からない」と話した。犯行場所については「以前に友人と酒を飲みに何度か訪れたことがあり、人が多いところと知っていたから」という趣旨で語った。今後、警察はチョ容疑者の当日の動き、犯行場所を選定した背景などに捜査力を集中する方針だ。

チョ容疑者に対する精神鑑定も行う予定だ。警察関係者は「容疑者が言葉を覆すなど責任減軽を図る可能性があり、速度を出すよりは慎重に捜査を進めていく」と述べた。

死亡した被害者の親戚というキムさんはこの日、国会の国民同意請願に「加害者がまた社会に出て来て今回のような悔しい死亡者が出てこないよう死刑という最も厳正な処罰を要請する」と書いた。キムさんは「被疑者はがんで亡くなった母と外国で働く父の代わりに弟を世話してきた実質的な家長」とし「安く暮らせるワンルームを探そうと不動産仲介業者を訪れていた」と伝えた。

一方、警察はチョ容疑者の犯行場面が入った防犯カメラ映像がネット上で急速に広まったことを受け、放送通信審議委員会に削除・接続遮断措置を依頼し、モニタリングを強化することにした。特に映像流布が遺族や被害者に対する2次加害になるだけに、繰り返し流布・掲示する場合は情報通信網法違反容疑で捜査する計画という。



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