代表的な暗号資産であるビットコインが近く５万ドル（約７１０万円）を超え現在の価格の４倍水準まで高騰するだろうという見通しが出てきた。

英銀行大手スタンダード・チャータードのデジタル資産研究責任者ジェフ・ケンドリック氏は今年ビットコインが５万ドルに達し、来年には１２万ドルまで上昇すると予想した。

米東部基準でこの日午後５時現在のビットコイン価格は前日より２．３６％上がった３万８０８ドルだ。


ビットコインの最高値は２０２１年１１月の６万９０００ドルだった。

彼は４月には「いわゆる暗号資産の冬は終わった」とし、来年末までにビットコインが１０万ドル水準に到達する可能性があると予想していた。しかし今回は目標価格を２０％さらに引き上げた。

ケンドリック氏はその根拠として、「ビットコイン価格が上昇して採掘されたビットコイン１個当たりの採掘者の収益性が増加した。これは採掘者らが現金流入を維持して販売を減らすつもりだということを意味する」と説明した。続けて「採掘者らがビットコインの純供給を減らして価格をさらに高く押し上げるだろう」と予想する。

彼は「採掘者が現在は新たに採掘したビットコインを１００％売っている」と推定しながら「価格が５万ドルになればおそらく２０～３０％しか売らないだろう」と予想した。

その上で「これは現在１日に売るビットコインの量を９００個から１８０～２７０個に縮小するもの。１年後には年間供給量が３２万８５００個から６万５７００～９万８５５０個に減り年間約２５万個の供給が減少するだろう」と予想した。

ケンドリック氏は「来年４月か５月にはビットコインの魅力を維持するため、供給を徐々に制限するシステム上に内蔵されたメカニズムで毎日採掘できるビットコインも半分に減るだろう」と説明した。