韓国の貿易が16カ月ぶりに赤字に終止符を打ち最悪の峠を越えた。専門家らは下半期に輸出が反騰するためには「半導体」と「中国」というパズルの最後のピースがはまらなくてはならないとみている。
韓国産業通商資源部が2日に明らかにしたところによると、先月の貿易収支は11億3000万ドルの黒字となった。貿易収支が黒字になったのは昨年2月以来だ。輸出額は9カ月連続で減少傾向が続いたが、先月の減少率は6.0%で、5月の15.2%と比較して大きく緩和された。昨年10月の5.8%以降で最も低い。
ただ景気回復よりはエネルギー輸入額減少のおかげで赤字を抜け出した「不況型黒字」という評価も共存する。輸入は前年同月より11.7%減少した531億1000万ドルを記録した。エネルギー国際価格が下落したのに伴って原油が28.6%、ガスが0.3%、石炭が45.5%減るなど、エネルギー輸入が27.3%減少したためだ。
産業通商資源部は「韓国経済の『上低下高』の見通しに青信号が灯った」と自評したが安心するには早い。韓国の輸出全体に大きな影響を及ぼす半導体業況の回復が思ったより長引いているためだ。輸出品目別に見ると、先月は自動車が58.3%、船舶が98.6%、二次電池が16.3%増加した。自動車は上半期に248億1000万ドルを輸出して上半期基準で過去最高の輸出実績を収めた。しかし半導体は28.0%、石油製品は40.9%減った。特に半導体の輸出増加率は11カ月連続でマイナスだ。
下半期の輸出反騰に向けては半導体の業況回復が必須だ。肯定的要因はある。サムスン電子とSKハイニックスなど主要半導体企業の減産効果が下半期から本格的に現れると予想される点だ。
6月基準で輸出の19.7%を占める対中輸出の回復もやはり重要な変数だ。対中輸出は5月の106億ドルに続き先月は105億ドルを記録するなど2カ月連続で100億ドルを超えた。現代経済研究院のチュ・ウォン室長は「まだ中国の消費市場は改善していないが、下半期に入り次第に回復するものとみられる」と明らかにした。
産業通商資源部の李昌洋(イ・チャンヤン)長官は「7~8月には夏休みなどの季節的要因により一時的に貿易収支改善の流れが停滞することがあるが、その後は本格的な黒字基調とともに輸出も増加傾向を見せると期待される」と明らかにした。
しかし主要経済見通し機関は依然として慎重な立場だ。韓国貿易協会は「2023年上半期輸出入評価と下半期見通し」を通じ、下半期の輸出が前年比3.1%減少し、貿易収支は12億ドルの赤字になると予想した。
下半期の世界の経済環境も良いことばかりではない。米国の国内総生産(GDP)増加率が予想よりも強いという事実が確認されて、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が年末までに追加で利上げを実施する方針を再確認した。すると先月30日にウォン相場は1ドル=1317.70ウォンで前営業日比0.1ウォンのウォン安ドル高となった。最近ウォン相場は1270ウォン台まで上がっていたが、一時1320ウォン台まで下がったりもした。
ドル高局面が再来するなら外国人資本離脱と輸入物価上昇にともなう経常収支赤字拡大の恐れがある。米国が実際に追加緊縮に出れば、韓米の金利差が2%以上広がるという点も負担だ。この場合韓国銀行も基準金利引き上げを再び考慮するほかない。それだけ実体景気への負担も大きくなる。
漢陽大学経済学部のハ・ジュンギョン教授は「年初に『上低下高』の前提とした世界の景気要因が最近不安定な姿を見せており下半期の景気回復も容易ではない見通し」と分析した。
韓国産業通商資源部が2日に明らかにしたところによると、先月の貿易収支は11億3000万ドルの黒字となった。貿易収支が黒字になったのは昨年2月以来だ。輸出額は9カ月連続で減少傾向が続いたが、先月の減少率は6.0%で、5月の15.2%と比較して大きく緩和された。昨年10月の5.8%以降で最も低い。
ただ景気回復よりはエネルギー輸入額減少のおかげで赤字を抜け出した「不況型黒字」という評価も共存する。輸入は前年同月より11.7%減少した531億1000万ドルを記録した。エネルギー国際価格が下落したのに伴って原油が28.6%、ガスが0.3%、石炭が45.5%減るなど、エネルギー輸入が27.3%減少したためだ。
産業通商資源部は「韓国経済の『上低下高』の見通しに青信号が灯った」と自評したが安心するには早い。韓国の輸出全体に大きな影響を及ぼす半導体業況の回復が思ったより長引いているためだ。輸出品目別に見ると、先月は自動車が58.3%、船舶が98.6%、二次電池が16.3%増加した。自動車は上半期に248億1000万ドルを輸出して上半期基準で過去最高の輸出実績を収めた。しかし半導体は28.0%、石油製品は40.9%減った。特に半導体の輸出増加率は11カ月連続でマイナスだ。
下半期の輸出反騰に向けては半導体の業況回復が必須だ。肯定的要因はある。サムスン電子とSKハイニックスなど主要半導体企業の減産効果が下半期から本格的に現れると予想される点だ。
6月基準で輸出の19.7%を占める対中輸出の回復もやはり重要な変数だ。対中輸出は5月の106億ドルに続き先月は105億ドルを記録するなど2カ月連続で100億ドルを超えた。現代経済研究院のチュ・ウォン室長は「まだ中国の消費市場は改善していないが、下半期に入り次第に回復するものとみられる」と明らかにした。
産業通商資源部の李昌洋(イ・チャンヤン)長官は「7~8月には夏休みなどの季節的要因により一時的に貿易収支改善の流れが停滞することがあるが、その後は本格的な黒字基調とともに輸出も増加傾向を見せると期待される」と明らかにした。
しかし主要経済見通し機関は依然として慎重な立場だ。韓国貿易協会は「2023年上半期輸出入評価と下半期見通し」を通じ、下半期の輸出が前年比3.1%減少し、貿易収支は12億ドルの赤字になると予想した。
下半期の世界の経済環境も良いことばかりではない。米国の国内総生産(GDP)増加率が予想よりも強いという事実が確認されて、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が年末までに追加で利上げを実施する方針を再確認した。すると先月30日にウォン相場は1ドル=1317.70ウォンで前営業日比0.1ウォンのウォン安ドル高となった。最近ウォン相場は1270ウォン台まで上がっていたが、一時1320ウォン台まで下がったりもした。
ドル高局面が再来するなら外国人資本離脱と輸入物価上昇にともなう経常収支赤字拡大の恐れがある。米国が実際に追加緊縮に出れば、韓米の金利差が2%以上広がるという点も負担だ。この場合韓国銀行も基準金利引き上げを再び考慮するほかない。それだけ実体景気への負担も大きくなる。
漢陽大学経済学部のハ・ジュンギョン教授は「年初に『上低下高』の前提とした世界の景気要因が最近不安定な姿を見せており下半期の景気回復も容易ではない見通し」と分析した。
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