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韓国、既得権が足かせとなる革新…「従来の基準で革新防げばプラットホーム主権を海外に奪われる」(2)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
--主導権が渡ってしまえば取り戻す方法はないのか。

「特定のプラットホームが市場を掌握すれば、次の革新が出てくるまで版図を変えるのは事実上不可能だ。過去にスマートフォンが普及した当時、アップルのiOSとグーグルのアンドロイドのほかにもノキアやブラックベリーなどが独自の運営システムで競争した。国内ではサムスン電子が独自の運営システムを作った。しかし今の市場はアップルとグーグルが両分している。このようにプラットホームが市場を掌握すれば利用者のデータを大型プラットホームが独占することになる。このように蓄積されたデータはまた競争優位を生む。いま主導権を奪われれば取り戻すのは容易でない」

--海外ではどう対応しているのか。


「プラットホーム経済戦争で負ければ『法律戦争』に向かう。欧州が良い事例だ。欧州はグーグルが完全に掌握した地域だ。インターネット検索やショッピングなど何をしても欧州の人たちのデータがグーグルにすべて記録される。このため欧州は法を作って対応する。欧州で2018年から施行中の個人情報保護法(GDPR)は米国とのプラットホーム法律戦争法だ。グーグルやメタなど米プラットホーム企業が市場を掌握しているため、個人情報を持って行けないようにし、公正取引でなければ課徴金を賦課するという形だ。韓国もすでにそのような兆候が表れている」

--どんな兆候か。

「電気通信事業法改正案、いわゆる『グーグル横行防止法』が2021年に国会を通過した。韓国もモバイルプラットホーム経済戦争で対抗する企業がないため法律戦争に進んだのだ。問題はこうした対応をすれば韓国企業も同時に死ぬという点だ。グーグル横行防止法というが、法には特定企業だけに適用すると規定できないため、すべての企業に適用される。ところが規制が強力であるほど小さな企業には致命的だ。グーグルやマイクロソフトのようなグローバル企業と比較すると国内企業はすべて中小企業だ。経済戦争で劣勢になり法律戦争に転換するのは事実上の敗北宣言と考えてもよい」

--解決方法はないのか。

「法律戦争に移る前に政府主務部処が前向きに動かなければいけない。既得権がかかわる難しい問題だからといって政府が介入しなければ、それは中立を守るのでなくプラットホーム主権を明け渡すことだ。タダの事例をみると、2019年にタクシー産業が告発した際、主務部処の国土交通部で不法でないと迅速に判断していればどうなっていただろうか。カカオモビリティーでなくとも自動運転や無人タクシーなど未来モビリティー産業で競争する企業を失わなかったはずだ。規制しなければならない場合は、十分な時間を置いて眺めた後、絶対に必要な部分だけに規制を適用しなければいけない。30年後に我々の産業を守る企業はスタートアップから誕生するだけに、古い基準で安易に判断してはいけない」


韓国、既得権が足かせとなる革新…「従来の基準で革新防げばプラットホーム主権を海外に奪われる」(1)

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