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【コラム】韓中関係が尋常でない…時間・手段を問わない中国の無限戦争(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓中関係が尋常でない。邢海明駐韓中国大使が8日、韓国最大野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表を大使館で招いた席で「中国の敗北にベッティングする人たちは必ず後悔する」などと激しい発言をした。韓国・中国の政府は相手の大使を呼んだ。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は「外交官として相互尊重と友好増進の態度があるのか疑わしい」と批判した。与党は邢大使の強制追放を要求した。韓国の強硬な立場にもかかわらず、中国は邢大使に対する懲戒や大使交代などの措置を事実上拒否した。邢大使の外交的欠礼は攻撃的な中国戦狼外交の素顔だ。

国内の一部では、韓国が米国・日本との関係に集中して中国を軽視したことで生じた事態という主張がある。これに対し韓国世界地域学会会長のチュ・ジェウ慶煕大中国語学科教授は「『韓国責任論』は中国の工作の影響」とし「中国は均衡外交を追求する野党代表を呼んで国内世論の分裂を狙ったはずであり、一部効果があったようだ」と懸念を表した。


匿名の中国研究者は「最近、中国側が3泊4日の日程で上海で開かれる非公開セミナーに招請したが、すべての費用が無料だと言った。その人たちの所属団体をみると中国政府機関と関係があったので丁重に断った」と話した。

今でも「友好」「文化交流」「教育基金」などを標ぼうした中国の団体が韓国の研究者・言論人・政治家にセミナー、親善訪問や短期研修などを提案している。またビジネス上の優遇を強調しながら韓国企業に近づいている。中国が韓国社会の隅々に影響力を及ぼそうと全方向で努力する状況だ。

チュ・ジェウ教授は「中国は韓国を相手に戦争をしている。見えないところで激しく交戦中」と話した。中国の見えない戦争はいくつかの名前で呼ばれる。心理戦、情報戦、世論戦、認知戦、グレーゾーン戦略、ハイブリッド戦争、シャープパワー戦略などだ。

グレーゾーン戦略は実際の武力紛争や戦争に拡大しないよう、意図を隠しながらも漸進的な方式で安保目標を達成しようとする。ハイブリッド戦争はテロ・犯罪・サイバー攻撃など非軍事的作戦を軍事的作戦と同時に複合的に展開する。シャープパワー戦略は懐柔・脅迫・世論操作などで影響力を行使しようとする。

冷戦初期に「ミスターX」としてソ連の膨張主義を見抜いて封じ込め政策を提案した米国の戦略家ジョージ・ケナンは1948年、「組織的な政治戦の開始」という国務省の内部文書で「政治戦」の概念を提示した。彼は政治戦を「国家的な目的達成のために戦争をせずに国家の指揮下にあらゆる手段を動員すること」とし、ソ連は米国と西側世界に対して多様な政治戦をするという見方を示した。

そして21世紀の中国は20世紀のソ連をたどっている。中国は伝統的に戦時と平時を区分しない戦略的思考観を持つ。孫子の兵法の「戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり」というのが代表的な例だ。中国にとって平時とは戦争手段と実行方式が異なる戦時だ。

中国はさらに巧妙で恐ろしい中国式政治戦を発展させた。中国の戦略家の喬良と王湘穂は1999年の『超限戦』ですべての境界と限界を越える戦争(超限戦)を掲げた。超限戦は宣戦布告がなく、戦闘と戦場は目に見えない。貿易・金融・生態・心理・世論・技術・資源・文化などで株価暴落、コンピューターウイルス侵入、為替の異常動向、政治的スキャンダル流布など非軍事戦争行為で戦う戦争であるからだ。


【コラム】韓中関係が尋常でない…時間・手段を問わない中国の無限戦争(2)

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