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「世界2位」ロシア軍を撃退…「禁欲主義者」ウクライナ軍ナンバー2の知略(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ウクライナ国防省が4日にソーシャルメディア(SNS)に発表した映像で、軍人が人差し指を口に当てるポーズを取っている。大反撃を成功させるために作戦上の情報と関連して沈黙を守ってほしいという意味だ。[ウクライナ国防省SNS キャプチャー]

「キーウを防衛してハルキウを奪還しバフムトで最後まで耐え忍んだウクライナの英雄が今回の戦争の命運をかけた大攻勢に出た」。



ウクライナ軍がロシアにより占領された村7カ所を奪還したと主張するなど「大攻勢」の成果を本格的に掲げて、英エコノミストと米ワシントン・ポストなど主要外信は12日、「ウクライナの大攻勢」を率いる地上軍司令官であるオレクサンドル・シルスキー氏(57)に注目した。


シルスキー司令官は現在ウクライナ軍を率いるナンバー2で、ワレリー・ザルジニー総司令官(49)のすぐ下だ。だが外信は「昨年2月のロシアの侵攻後、ウクライナが収めた多くの勝利は事実シルスキー将軍の知略から出た」としながらウクライナ善戦の功績をシルスキー司令官に回した。

◇ダム爆破してロシア軍の速度遅らせキーウ守り抜く

実際にシルスキー司令官は昨年2月の開戦初期、ロシア軍が戦争を速戦即決で終えるという覚悟で首都キーウに集まった時、近隣のイルピンダムを爆破してロシア軍の陣地を浸水させ彼らの進撃速度を遅らせた。また、いくつかの道路と吊り橋を破壊しロシア地上軍のキーウ接近を防いだ。

シルスキー司令官のこうした知略によりロシア軍は予定より遅くキーウに進入し、その間に時間を稼いだウクライナ軍は西欧から支援されたジャベリン、スティンガー、NLAWミサイルなどで武装できた。続けてウクライナ軍はロシア軍の機甲部隊が来る通りを予想して先回りし、機動性を前面に出しゲリラ・奇襲作戦を繰り広げ「世界2位」を誇るロシア軍を撃退した。

特にシルスキー司令官はキーウ死守に向け現場指揮官に本部と相談せずに直接戦術を組んで適用する決定を下せるように権限を付与し対応の敏捷性を高めた。キーウと周辺の村に対する防衛は現場指揮官に全権を任せ、自身が率いる機甲部隊はキーウ中心部を守りながら激戦地に出動して支援する戦略を使った。

これに対しロシア軍はキーウに進入した部隊が包囲・逆攻勢に遭い、イルピン、ブチャ、ホストメリ近隣では補給路が遮断されるなど進退両難に陥った。結局2022年4月にキーウ占領を断念して後退した。世界は「火力ではロシア軍がウクライナ軍の12倍上回っていた。72時間あれば陥落できたキーウが戦術により奇跡のような勝利を収めた」として驚いた。

これに対してキーウのクリチコ市長は「シルスキー司令官は緊迫した状況に毎回決定的な判断を下し、彼が下した措置によりキーウを死守できた」と話した。

◇声東撃西でハルキウ奪還…「21世紀の名将」

同年7月、シルスキー司令官はロシアが占領していたウクライナ第2の都市ハルキウでロシア軍を押し出し始め、2カ月後にハルキウを完全に奪還するのに成功した。当時おびえたロシア軍が軍服を捨てて民間人の服装で逃げ、シルスキー司令官はハルキウ州バラクリアの建物にウクライナ国旗を掲揚してハルキウ奪還を知らせた。

独紙シュピーゲルなどはシルスキー司令官がハルキウ奪還の際に使った戦術を「疑う余地なくすごい作戦」と評価した。当時シルスキー司令官は南部ヘルソンで大規模攻勢を広げ、ハルキウがある北部戦線でロシア軍の注意力を分散させる「声東撃西」作戦を繰り広げた。

ロシア軍が北部戦線に対する警戒を緩めるとシルスキー司令官はすぐに最小限の人員だけ選び出し最小規模の部隊を率いて短期間でハルキウからロシア軍を追い出すのに成功した。外信は彼に対し「21世紀最高の名将」と評価した。エコノミストは「もしシルスキー司令官が支援軍を要請することさえできたならロシア戦線はさらに深刻に崩壊しただろう」と話した。


「世界2位」ロシア軍を撃退…「禁欲主義者」ウクライナ軍ナンバー2の知略(2)

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