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SCMPによると、中国力学研究所は2日声明を通じて、北京北部の懐柔区に位置した直径4メートルの風洞「JF-22」に対する最終評価を実施したと明らかにした。
声明によると、JF-22の最高速度はマッハ30(秒速10.2キロ)で、極超音速武器の飛行が実験可能な環境だと評価された。
研究所側はJF-22が世界最大規模であり最も強力な風洞で、世界を先導する性能を見せたと主張した。SCMPによると、米国は現在、直径0.8メートル、マッハ10(秒速3.4キロ)の風洞を備えている。
風洞は人工的に風を起こして気流が飛行体に及ぼす影響を実験する装置だ。強風が吹くトンネルの前に飛行体の模型を置いて気圧や風量、空気抵抗、材料の耐熱性能などを測定する。
風洞は極超音速武器の開発に必須のインフラ施設に挙げられる。風洞が大きくなるほど航空機モデルや実物大の極超音速武器全体を風洞の中に入れることができ、さらに正確な飛行データを得ることができる。
力学研究所は「JF-22が中国の宇宙運送システムと極超音速航空機の研究・開発(R&D)を支援するだろう」と明らかにした。また、これを活用すれば極超音速武器や航空機の性能と信頼性を高めることができ、中国が競争者よりも数年さらに先に進むことができるようになったと主張した。
米国・中国・ロシアでは極超音速武器の開発が盛んに行われている。音速の5倍以上の速度で飛行する極超音速武器は従来のミサイル防衛(MD)体系では迎撃が不可能で、戦争版図を変える「ゲームチェンジャー」と呼ばれている。
JF-22はまた、中国の極超音速航空機開発にも必須の施設だ。これに先立ち、中国は2035年までに毎年数千人の乗客を宇宙に送り込むことができる極超音速航空機を配置し、地球上のどこでも数時間以内に輸送することができる民間極超音速航空機を開発するという計画を発表した。
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