プーチン露大統領
2日(現地時間)のロイター通信などによると、ウクライナと接するロシア南西部ベルゴロド州のグラトコフ知事はこの日、テレグラムで「シェベキノ村の道路に砲弾が落ちた。破片が車を襲って女性2人が現場で死亡した」と明らかにした。別の車に乗っていた2人もそれぞれ胸や下半身に破片が飛んで重傷を負い、近くの病院に搬送された。
この日、ベルゴロド州ではシェベキノ村だけでなく複数の村が砲撃を受けたと伝えられた。ベルゴロド州はウクライナ北東部と隣接したロシア軍の侵略経路であり、主要補給基地として活用されるところだ。1日にはここに数十人の戦闘員が武装侵入し、少なくとも8人の民間人死傷者が発生した。
最近ロシア本土に向けた攻撃が増えている。ロシア西部本土ブリャンスク州でも2日午前の砲撃で住宅などが損傷したと、州知事が伝えた。現在まで把握されている死傷者はいない。ベルゴロド州と接するスモレンスク州でもこの日午前、燃料・エネルギー施設が無人機(ドローン)の攻撃を受けた。
ロシア本土だけでなくザポロジエ州などウクライナ南部のロシア占領地も攻撃を受けている。こうした状況の中、ロシア軍は本土と国境、ウクライナ内占領地など火力をどこに集中すべきか悩んでいるというのが英軍情報機関の分析だ。
ロシアのプーチン大統領は2日の定例国家安全保障会議で「悪意を持つ者によるロシアを揺さぶろうという動きが増えいる。彼らが何もできないようにすべてを尽くすべきだ」と明らかにした。ただ、ウクライナ当局は「ロシア反政府団体によるものだ」とし、ロシア本土攻撃への関与疑惑を公式的に否認している。
ウクライナのゼレンスキー大統領が先月29日、「大攻勢の時期が決定した」と明らかにするなど、最近はロシア占領地奪還のためのウクライナの反撃が迫っているという見方が出ている。このためウクライナ戦線に配備されたロシア兵力を分散させる目的でロシア本土への攻撃が続いていると分析もある。
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