1日の釜山神仙台埠頭でコンテナが積み上げられた様子。ソン・ボングン記者
ただし肯定的なシグナルも灯っている。月間赤字額は1月の125億3000万ドルから改善が進む様相で、昨年5月の15億8000万ドルから1年ぶりの低水準となった。
輸出は昨年10月の5.8%減から8カ月連続で減った。最近続いたIT業況悪化、世界的景気鈍化などで不振の泥沼を抜け出すことができなかった。昨年5月の実績が良かったことによるベース効果、操業日数減少なども輸出減少の要因として作用した。
15大主要品目のうち半導体が36.2%、石油化学が26.3%減るなど13品目の輸出が減った。特に1位の半導体輸出はメモリー単価下落などの余波で10カ月連続で落ち込んだ。昨年6月に3.35ドルだったDRAM固定価格は先月1.4ドルまで落ちた。ただし自動車が49.4%増で11カ月連続増加して輸出の柱となり、一般機械は1.6%の増加に転じた。
中国をはじめとする主要6地域への輸出はいずれも減少した。特に対中輸出は20.8%減で12カ月連続の減少だ。中国と東南アジアへの輸出不振は世界的な景気回復の遅れなどでこれら地域の輸入が全体的に減ったことが大きく影響を及ぼした。欧米連合(EU)向け輸出の減少は昨年5月の好実績にともなうベース効果が作用した。
先月の輸入は原油が16.2%減、ガスが20.2%減、、石炭が35.1%減と3大エネルギー源が20.6%急減した影響で1年前より大幅に減った。昨年のロシアのウクライナ侵攻で急騰した国際エネルギー価格の下方安定傾向のおかげだ。エネルギーのほか半導体や鉄鋼など原材料輸入も減った。月別輸入減少率は3月の6.4%、4月の13.3%を経て先月は14.0%とますます拡大している。減った輸入が貿易赤字の拡大を止めている格好だ。
これに伴い、7-9月期の輸出入の減少による月間貿易黒字転換が期待される。韓国貿易協会のチャン・サンシク動向分析室長は「国内景気低調、エネルギー価格下落などが複合的に作用して当分輸入減少が続くだろう。8~9月ごろ貿易収支が黒字に戻るとみる」と話した。
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