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北朝鮮の衛星打ち上げ、韓国はパスして日本だけに通知…韓国政府「応分の代価を払うだろう」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長

韓国政府は29日、北朝鮮が軍事偵察衛星の打ち上げを公式化したことを受け、「明白な不法行為」とし「応分の代価と苦痛を甘受しなければならない」と警告した。米国と日本も北朝鮮の衛星打ち上げを国連安全保障理事会決議の違反という点を明確にし、三国間の協力をさらに強固にする態勢だ。

大統領室は同日、趙太庸(チョ・テヨン)国家安保室長の主宰で緊急国家安全保障会議(NSC)常任委員会を開き、外交部を通じてこのような立場を明らかにした。外交部は「北朝鮮のいわゆる『衛星打ち上げ』は弾道ミサイル技術を活用した一切の発射を禁止する国連安保理決議に対する深刻な違反であり、いかなる口実でも正当化できない明白な不法行為」とした。また「北朝鮮がついに発射を強行する場合、それに対する応分の代価と苦痛を甘受しなければならない」と警告した。このような立場は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領にも直ちに報告された。




これに先立ち、北朝鮮は同日午前「31日0時から来月11日0時の間に人工衛星を打ち上げる」と日本政府に通知した。韓国は「パス」して国際海事機関(IMO)の航行区域の調整国である日本だけに通知し、衛星打ち上げの前に国際社会が要求する最低限の規範を意識した措置に読まれる。一種の名分づくりという意味だ。実際、北朝鮮はIMOや国際民間航空機関(ICAO)など関連国際機関にはまだ打ち上げの計画を通知していないという。

北朝鮮の通報を受けた日本海上保安庁は、西海(ソヘ)・東シナ海・フィリピン諸島のルソン島一帯の3海域に対して航行警報を出した。衛星打ち上げの際、切り離された推進体が落ちるものと予想される海域だ。

金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は2021年1月、労働党第8回大会で軍偵察衛星の打ち上げを課題として提示した。この日の打ち上げを公開し、北朝鮮の衛星打ち上げは金正恩氏の指示から2年半ぶりに「秒読み」に入った。金正恩氏が昨年12月、事実上打ち上げの期限として提示した今年4月よりやや遅れた日程だ。

専門家の間では「北朝鮮が打ち上げの時期をめぐって政治的調整を経た可能性がある」という見方が出ている。特に25日、韓国がヌリ号の打ち上げに成功したのも日程に影響を与えた可能性があるという解釈も少なくない。韓国が衛星打ち上げに先に成功した状況で、もし北朝鮮が打ち上げに失敗すれば、韓国と直接比較されるのは金正恩政権にとって政治的負担が大きくなりかねないからだ。

また、北朝鮮が「5月末6月初め」を打ち上げの時期に決めた背景は、韓米が来月中旬まで大規模な火力撃滅訓練を行うことに対する対応の意味にも読まれる。北朝鮮大学院大学のヤン・ムジン学長は「衛星打ち上げ後、労働党中央委員会全員会議(6月初め)、休戦記念日(7月27日)の大規模な軍事パレードの手順に進む可能性がある」とし「対内的には体制結束と対外的には存在感を誇示する狙いがある」と分析した。



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