福島県富岡駅にある放射能線量計。ここは福島第1原発から10キロ離れている。イ・ヨンヒ特派員
ユ団長をはじめ原発・放射線・海洋環境専門家など21人で構成された視察団は同日午前10時から原発内の放流関連設備点検に入った。具体的にはALPSに関連して吸着塔など重要設備がどのような形式で構成されているかを調べ、海洋放流設備関連運転制御室などを点検したと知られた。ユ団長は「ALPS設備が計3つ設置されたことを確認した」とし「K4タンクで濃度を測定する部位がどれほど均質になっているかを集中的に見た」と話した。
同日の視察は、日本経済産業省と福島第1原発を運営する東京電力の関係者が案内した。ユ団長は「事実資料の要求というのが制限的なので、書類だけでは(分かりにくい部分がある)」として「現場を見ることで追加的な資料要求が多くなる可能性がある。今日の現場点検で質疑応答を通じて様々な資料も要請した」と話した。さらに、「(日本側から)公開できる資料はすべて公開すると言われた」と付け加えた。
同日夕方、視察団のブリーフィングは原発から約10キロ離れた富岡町近くで行われた。原発の近くには接近できず、朝から韓国と日本の取材陣が近隣地域を回りながら視察団を待っていた。富岡町は2011年の東日本大震災当時、原発放射能漏れにより避難区域に設定された。2017年になって解除令が下され、現在まで約1300人の住民が村に戻って居住している。富岡駅待合室内に設置された空気中の放射線線量計には「0.066マイクロシーベルト(μSv)」という数値が表示されていた。日本東京の年間平均数値(0.04)よりやや高い水準で、線量計の存在自体を通じてここが原発から遠くないところであることを実感させた。
日本政府は6月、国際原子力機関(IAEA)の最終安全性評価報告書が発表された後、早ければ夏から汚染水の放流を始める計画だ。韓国政府視察団は24日まで福島第1原発で汚染水管理状況を点検し、25日の現場点検内容をもとに日本側と深層技術会議を行った後、26日帰国する。
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