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【コラム】東京から見た韓日関係改善の鍵(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

1978年に来日した鄧小平が福田康夫首相と会談している。[中央フォト]

◇東京から見た日韓関係改善の鍵

「おお、久しぶりですね」。

先月10日、東京行きの飛行機の中で懐かしい顔に出会った。日本の有力メディアの政治・外交担当論説委員、特に韓日関係に詳しい日本人記者A氏だった。筆者は岸田文雄首相と洪錫炫(ホン・ソクヒョン)中央ホールディングス会長の特別対談取材のために日本出張に向かうところだった。A氏は逆に、岸田首相の訪韓日程に合わせて7~8日にソウルで韓日関係を取材した後、帰国する途中だった。


東京へ、またソウルへ、前政権では想像しにくかった解氷ムードが両国メディアの相互取材にも追い風になっているという現実での変化を実感した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対する日本国内の世論を尋ねたところ、A氏の話は特に興味深かった。彼は「読売新聞とのインタビューが結果的に絶妙な神の一手になった」と即答した。

◇「読売とのインタビューは絶妙な一手」

日本国内の保守右派を代表するメディアは、読売と産経新聞だ。その中でも読売は発行部数(2022年下半期基準で1日663万部)が日本で最も多い。これまで保守勢力の立場を考慮し、韓日関係改善に比較的消極的だった。そんな読売が3月、尹大統領の訪日直前に9面に及ぶインタビューを大々的に特集した後、両国関係が友好的な方向へと論調に少し変化が生まれたという。

A氏だけの見解ではなかった。東京現地で会った進歩性向のメディアのソウル特派員出身のB氏も「読売が加わり、(右翼志向の)産経を除けば、日韓関係改善を応援する方が優勢な状況に構図が変わり、このような雰囲気が社会全般に拡大しているところだ」と話した。対日外交に対する尹大統領の立場が読売を通じて伝播されたことに加え、3月の訪日時に見せた友好的なパフォーマンスまで重なり、好感度がかなり上昇したとB氏は説明した。

実際、日本のメディアからは「関係改善のための尹大統領の熱意は本物だ」「日本もできることはすべきだ」などの主張が出ている。外交、特に歴史問題が敏感に絡む国家間の外交となれば、相手国の指導者に対する世論の好感度も重要な変数だ。韓日関係も例外ではない。

◇民主主義を刻印したロバート・ケネディ

「第2次世界大戦が終わってから60年間、日本を訪問した3人の外国指導者は、日本国民が根本的に相手国を見る方法を変えてしまうほど強い印象を残した」。米国の代表的な東アジア専門家であるエズラ・ヴォーゲル元ハーバード大学名誉教授(2020年没)が書いた『現代中国の父 鄧小平』の一節だ。大統領府の内部でもこの内容が話題になっていると聞き、東京を発着する飛行機の中で本に目を通した。

ヴォーゲル教授が挙げた3人の指導者は、ジョン・F・ケネディ元米大統領の弟であるロバート・ケネディ、中国の最高指導者だった鄧小平、そして韓国の金大中(キム・デジュン)元大統領だった。ヴォーゲル教授はロバート・ケネディについて「1960年代初めに彼が日本の学生や市民と交わした率直で生き生きとした対話は、日本人が外国指導者から経験したことのないものだった」とし「活力、新鮮さにあふれた若い理想主義精神、全世界の人道的事業に貢献しようとする真の希望、他者の視点に対する確かな尊重などは、民主主義の意味に対する日本人の理解を深め、米国に対する好感度を高めた」と書いた。

◇正直で堂々とした鄧小平の姿

その次に言及している鄧小平の訪日は1978年10月19~29日に行われた。鄧小平は「20世紀に不幸な過去があったが、両国は2000年間友好関係を維持してきた」と手を差し伸べた。先端技術など敗戦後に日本が成し遂げた「成果」を正直に認めながらも、堂々としていて、自信があり、柔軟だった。「醜いのに美人のように飾ろうとするのは何の役にも立たない」としながら「中国は欠点を認め、日本を学ぶべきだ」とも言った。中国の近代化を推進した実用主義者らしい言動だった。

日本と領土問題がある尖閣諸島(中国名・釣魚島)に関する記者の質問には「次の世代の人々はきっと賢くなる。彼らがこの問題を解決することができるだろう」という「賢明な」(ヴォーゲル教授の評価)回答をした。ヴォーゲル教授は、このような果敢な態度に対する日本人の反応を伝え、「ドラマのような印象を残した」と評した。


【コラム】東京から見た韓日関係改善の鍵(2)

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