NCソフトの新作コンソールゲーム『TL(Throne and Liberty)』。[写真 NCソフト]
◇どんなことが
欧州連合(EU)執行委員会は15日、MSが687億ドルでブリザードの株式100%を取得する企業合併を承認したと明らかにした。ブリザードは『ウォークラフト』『ディアブロ』『オーバーウォッチ』などのゲームを保有する会社で、MSはコンソールゲームプラットフォームであるエックスボックスとクラウド基盤ゲームサブスクサービス「ゲームパス」事業を運営する。
欧州委員会は「両社の結合はクラウドゲーム市場の競争に影響を及ぼしかねない」としながらも、「MSが約束した条件を遂行するならば競争の懸念は解決され、クラウドゲーム市場は大きく改善されるだろう」として合併を承認した。約束した条件とは、クラウドゲーム プラットフォーム競争者であるソニーや任天堂などが最小10年間MSにロイヤルティーを払わずにブリザードのゲームを配信できるようにすることだ。MSがこれを提案し、EUが受け入れた。
◇どんな意味が
強大なゲームプラットフォームと強大なゲームコンテンツ会社の垂直結合に対し、米国と英国、日本、EUの決定がそれぞれ分かれた。
昨年12月に米連邦取引委員会(FTC)は「MSのブリザード買収は反独占法違反の素地がある」として訴訟を提起した。3月に日本の公正取引委員会は「競争を実質的に制限しない」として買収を承認した。
目に付くのは英国がEUと反対の立場に立ったことだ。これに先立ち先月英国市場競争庁(CMA)は「成長するクラウドゲーム市場の未来を変える恐れがあり、英国のゲーマーの選択の幅が減る」としながらMSのブリザード買収を認めなかった。15日にEUが買収を承認すると発表するとCMAは別途に声明を出した。CMAは「EUが承認したMSの提案によると、MSは今後10年間クラウドゲーム市場の規則を決められるようになる。これがCMAが買収を認めない理由」とした。英国は2020年にEUを離脱しており独自に企業の買収合併を審査する。
◇これがなぜ重要か
MSのブリザード買収が実現すれば、MSはテンセントとソニーに続き売り上げ基準で世界3大ゲーム会社になる。ゲーム市場調査会社のニューズーによると、現在MSとブリザードはそれぞれ4位と9位だ。
「687億ドル」MSのブリザード買収、英米とEU判断分かれる…韓国ゲームは笑う(2)
この記事を読んで…