紫色のドレスを着た故ダイアナ妃の肖像画。1991年に描かれた。[英国ロイヤルマスデン財団のホームページ キャプチャー]
英国テレグラフはウクライナのある家族がダイアナ妃のジュエリーセットを競売に出すと10日(現地時間)、報じた。このジュエリーセットは合計51カラットのダイヤモンド178個、12ミリのパール5粒で作られたネックレスとそれに合うイヤリングで構成されている。このうちネックレスはダイアナ妃がチャールズ皇太子と1996年離婚した後に交際していた財閥2世のドディ・アルファイドが贈ったものだという。
ダイアナ妃が公式席上に最後に姿を見せた1997年6月「白鳥の湖」ガラショーでこのネックレスを着用したため「白鳥の湖セット」とも呼ばれている。ネックレスはガラショー直後、一緒に着用するイヤリングを製作するために宝石細工業者に預けたが、同年8月ダイアナ妃が事故で亡くなりイヤリングは主人を失った。その後、1999年米国事業家ジム・マッキンベール氏がダイアナ妃の遺族に約100万ドル(元レートで1億3430万円)を支払ってネックレスとイヤリングのセットを購入した。しかし2008年金融危機が襲って英国王室ファンのウクライナ人家族がこのセットの新たな主人になった。
ジュエリーセットは英国ロンドンで展示された後、来月27日にニューヨークで競売にかけられる。ニューヨーク競売会社ガーンジーズ(Guernsey’s)所属専門家は落札値を400万~1100万ポンド(約6億7780万~18億6400億円)と予想した。
テレグラフによると、現所有主であるウクライナ人家族は戦争で財政上困難を経験して競売を決め、収益金の一部をウクライナ再建事業に寄付することにした。
ガーンジーズのアーラン・エッティンガー代表は「ウクライナ戦争が彼ら(所有主)が『白鳥の湖セット』を今売ろうと決心する動機となった」とし「現状況で彼らはウクライナ再建に対して多くのことを考えている」と説明した。
テレグラフはダイアナ妃が個人的に所有していたジュエリーが競売にかけられるのは今回が初めてだと伝えたとも報じた。ダイアナ妃が在位期間に着用したジュエリーのほとんどは王室所有だったためだ。エッティンガー氏は「ダイアナ妃は地球上で最も愛される女性だった当時と同じくらい現在でも活気を帯びている」とし「『白鳥の湖セット』はダイアナ妃だけのために作られ、ダイアナ妃こそがデザインの一部」と説明した。
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