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福島「放射性セシウム」…太平洋回り10年かけて北海道に到達(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

北太平洋海流に沿って10年間移動しながら放射性物質も薄められた。セシウム放射能の数値が年度別に表示されている。[資料 Scientific Reports、2023]

福島原子力発電所事故当時海に流出した放射性物質のセシウム134が10年かけて北太平洋を一周して北海道に戻ってきたことがわかった。

この過程で放射性汚染物質は10分の1に薄められたと分析された。

日本の金沢大学と水産資源研究所の研究チームは2011年3月の東日本大震災当時に福島第一原発から海洋に放出されたセシウム134の挙動を分析した論文を国際ジャーナル「サイエンティフィック・リポーツ」に最近発表した。


◇北海道外海表層水分析

研究チームは2020年9月と2022年1月の間に道東の外海で表層水試料を採取しガンマ分光法でセシウム134とラジウム228などの放射能を測定し、既存の研究結果と比較した。

研究チームは特にセシウム234の半減期が2.06年と短いという点から核実験や他の原因ではなく福島事故の影響だけを反映するものだと判断してこれを測定した。

だが半減期がとても短く試料採取日を考慮して測定値を補正しなければならなかった。

研究チームは日本を出発し、北太平洋で東に反時計回りで大きく循環する亜寒帯海流に沿ってセシウムが放射性崩壊することなく移動した時を仮定した。

論文でまとめられた既存の研究結果を見ると、事故直後である2012年に日本の東側近海ではセシウムがリットル当たり8~10ミリベクレルで、2015年に米国西部沿岸では6ミリベクレルまで測定された。

アラスカに近いベーリング海では2017年に0.5~1ミリベクレルに増加した後、2018~2020年には1~2ミリベクレルと測定された。

セシウムが2017年に西部ベーリング海に流れ込み始めたことを示している。

オホーツク海南西部の海流では2019年に0.3~0.4ミリベクレルだったが、2021年には0.7ミリベクレルに増加した。

これはオホーツク海に入ってくる東カムチャツカ海流でセシウム濃度が増加したという意味だ。

◇北太平洋回りながら10分の1に薄まる

金沢大学の研究チームが2020~2022年に道東の外海で測定した結果、セシウムが0.7~1.1ミリベクレルと現れた。

ベーリング海から北海道に近づきながらやや減少した。

道東外海のセシウム放射能(補正値)は2015年に米国西部海岸で測定された数値の6分の1、2012年に日本東部海岸で測定された数値の8分の1から10分の1水準だった。

全体的に10年間で北太平洋を一回りして福島原発から流出した放射性汚染物質が10分の1に薄められた形だ。

道東外海表層水のセシウム濃度は2020年10月が最も高く、2021年1月に0.8ミリベクレル、2021年10月には0.7ミリベクレルと徐々に低下した。

研究チームは「黒潮や対島海流の影響を多く受ける地域ではセシウムの濃度に大きな変化がなかったため、道東海域で測定したセシウムの数値に黒潮や対馬海流の影響はなかったものと推定される」と説明した。

北海道で測定したセシウムは北太平洋北側を回る亜寒帯海流のためで、南側から上がってくる海流とは関係がないということだ。


福島「放射性セシウム」…太平洋回り10年かけて北海道に到達(2)

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