「みなさん、前方を見てください。前方２キロの距離で防御中の敵の戦車を撃滅します。１、２、３、撃て！」

発射された砲弾が標的に命中すると、１８カ国の外交団からは感嘆の声があがった。２日午後、京畿道抱川（ポチョン）陸軍第８機動師団に実戦配備された韓国産武器を見るために集まった各国駐韓大使ら外交団は戦闘射撃訓練を参観し、拍手を繰り返した。すべて「Ｋ（韓国）防衛産業」の潜在的な顧客だ。

◆３１両を動員して射撃


この日の訓練にはＫ２戦車、Ｋ２１歩兵戦闘車両、Ｋ６００障害物開拓戦車など計３１両の装備が動員された。「敵の抵抗勢力を完全に撃滅するために絶えず射撃している」「強大な火力で敵の防御体系が無力化し、機動路が確保された」などの説明が英語通訳を通して提供されると、１８カ国から来た外交団は訓練から目を離せなかった。

韓国政府が駐韓外交使節を軍部隊に招待し、実際の戦闘射撃訓練参観と装備展示観覧、車両装備体験（試乗）など国産武器広報行事を開いたのはこの日が事実上初めてだ。現場には外交部、国防部の当局者だけでなく、業界関係者らもいた。

現場を共に訪れた李度勲（イ・ドフン）外交部第２次官は「我々の戦車と自走砲は世界に輸出され、グローバル安保協力に寄与している。武器体系に関心がある場合、関連機関を紹介する」とし「グローバル営業社員」としての姿を見せた。

◆実際に見て乗る「セールス」

戦闘射撃を参観した外交団はその後、野外に展示されたＫ２１歩兵戦闘車両、Ｋ１救難戦車、Ｋ８０８車輪型装甲車（白虎）、Ｋ６００障害物開拓戦車（コプルソ＝サイ）、３０ミリ複合対空火器（飛虎複合）、Ｋ９自走砲、Ｋ１０弾薬運搬車両、Ｋ２３９多連装ロケット砲（天舞）に直接触れた。「世界最高水準の機動力を備えた戦車」「作戦効率を高め、乗務員の生存性を大きく向上させた」などの説明が通訳を通して伝えられた。

Ｋ９自走砲に関する説明を聞いたキャサリン・レイファー駐韓豪州大使が「Ｋ９Ａ１の乗務員数を５人に減らす新技術を導入する可能性があるか」と尋ねると、軍関係者は「Ｋ９Ａ２を開発中であり、乗務員縮小を考えている」と答えた。

外交団はＫ２戦車などに試乗した。Ｋ２戦車は韓国独自の技術で完成した世界最高「第３．５世代」戦車と評価され、最近ポーランド輸出に成功した。グスタブ・スラメチカ駐韓チェコ大使は「ウクライナ戦争やいくつかの紛争で危険になっている国際情勢に対応する必要がある」とし「チェコの国防力強化のために、高性能武器の主要生産国である韓国を潜在的な供給国とみている」と述べた。マティアス・フランケ駐韓チリ大使も「試乗する機会もあり、招待に感謝している」と語った。

外交部当局者は「今回の行事に参加した外交団は韓国武器体系に大きな関心を表しながら『韓国の武器の優秀性を体験した』と話していた」と伝えた。


Ｋ２試乗の１８か国外交団から嘆声…史上初の「Ｋ防衛産業セールス」開かれる（２）