神田外語大学の阪田恭代教授は今回の韓米首脳会談で創設された韓米「核協議グループ(NCG)」について「画期的成果」と評価した。阪田教授は28日に行われた電話インタビューで、今回の首脳会談を通じて「核問題だけでなくさまざまな分野で韓日米が協力できる空間が生じた」と意味づけした。
--今回の韓米首脳会談をどのように見たか。
「米韓同盟70周年を迎えて同盟関係が今後も確固として続いていくという強いメッセージを米国および韓国国民に伝えたことに意味があると考える。具体的なアジェンダではアジア国家としては初めて米国と核拡張抑制を議論する公式的な制度を作ったというのが画期的な成果だ。日韓関係においても同様だが、今回の米韓首脳会談でも尹大統領が『型破り』な人物であることを感じることができた」
--韓国が日本より先にNCGを作ることができた理由は。
「北朝鮮の核・ミサイル脅威に対する警戒意識は日本よりも韓国のほうが高い。韓国国内で『独自核武装論』が出てくるほどの状況だが、韓国政府としては米国の核の傘が最も現実的な方案だと判断したと考える。だが、現在そのままの形ではなく、可視化された形で米国の約束を取り付けなければならないという切迫感があった。米国もこの問題において、韓国をもう少し安心させる必要があり、これが協議体の構成につながった。米国なりの呼応だったといえる」
--実際には大きく変わっていないという主張もあるが。
「NCGは韓国が望んだ北大西洋条約機構(NATO)の『核共有(nuclear sharing)』までには達していないが、NATOの『核計画グループ(muclear planning group)』のような水準の協議体で意味がある。従来と違った点は韓国が米国の核戦略・政策を共に議論し、声を出すことができる構造ができたということだ」
--経済的な側面で今回の会談を評価するなら。
「韓国で関心が高かった半導体科学法とインフレ抑制法(IRA)条件緩和は引き出すことができなかった。だが、この問題は韓国だけでなく、日本やオランダ企業など事実上全世界に適用される。米国が韓国だけに特例措置を適用するのは事実上難しいかったようだ」
--3月の韓日首脳会談が今回の韓米会談に影響を与えたと考えるか。
「日韓首脳会談がなくても同盟70周年を迎える年なので尹大統領の訪米は実現していただろう。ただ、韓国政府としては『日韓首脳会談(3月)-米韓首脳会談(4月)-主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)(5月)』までを『ワンセット』として推進しているという感じだ。もちろん米国のためではなく韓国のためにしたことだが、米国が韓日関係改善を願ってきたことから、今回の会談で米国に一つの贈り物になった。バイデン大統領も尹大統領の日韓関係改善を『勇気ある決断』と高く評価した」
--今後の韓日米関係展望は。
「3月に日韓首脳会談が開かれてから両国の戦略・安保協力の空間が広がった。ウクライナ問題など世界レベルでの協力、インド太平洋パートナーシップとしての協力などを行える余地が生じた。すでにいくつかのメディアから報道が出てきたように、米国は日米韓が共にする核協議体を検討中だ。日米の場合は北朝鮮問題だけでなく対中国・ロシアに対する抑止も考慮しなければならないので次元が少し違う。その中でどのような形で日米韓が協力するのかが今後重要な課題だ。韓国と日本の輸出管理問題が一段落したことから、経済安保の側面での多様な協力も可能になるだろう。個人的には日本と韓国がより大きな意味で『核不拡散』や、岸田政権が掲げている『核兵器のない世界の実現』などに向けた動きでもパートナーになればと願っている」
--今回の韓米首脳会談をどのように見たか。
「米韓同盟70周年を迎えて同盟関係が今後も確固として続いていくという強いメッセージを米国および韓国国民に伝えたことに意味があると考える。具体的なアジェンダではアジア国家としては初めて米国と核拡張抑制を議論する公式的な制度を作ったというのが画期的な成果だ。日韓関係においても同様だが、今回の米韓首脳会談でも尹大統領が『型破り』な人物であることを感じることができた」
--韓国が日本より先にNCGを作ることができた理由は。
「北朝鮮の核・ミサイル脅威に対する警戒意識は日本よりも韓国のほうが高い。韓国国内で『独自核武装論』が出てくるほどの状況だが、韓国政府としては米国の核の傘が最も現実的な方案だと判断したと考える。だが、現在そのままの形ではなく、可視化された形で米国の約束を取り付けなければならないという切迫感があった。米国もこの問題において、韓国をもう少し安心させる必要があり、これが協議体の構成につながった。米国なりの呼応だったといえる」
--実際には大きく変わっていないという主張もあるが。
「NCGは韓国が望んだ北大西洋条約機構(NATO)の『核共有(nuclear sharing)』までには達していないが、NATOの『核計画グループ(muclear planning group)』のような水準の協議体で意味がある。従来と違った点は韓国が米国の核戦略・政策を共に議論し、声を出すことができる構造ができたということだ」
--経済的な側面で今回の会談を評価するなら。
「韓国で関心が高かった半導体科学法とインフレ抑制法(IRA)条件緩和は引き出すことができなかった。だが、この問題は韓国だけでなく、日本やオランダ企業など事実上全世界に適用される。米国が韓国だけに特例措置を適用するのは事実上難しいかったようだ」
--3月の韓日首脳会談が今回の韓米会談に影響を与えたと考えるか。
「日韓首脳会談がなくても同盟70周年を迎える年なので尹大統領の訪米は実現していただろう。ただ、韓国政府としては『日韓首脳会談(3月)-米韓首脳会談(4月)-主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)(5月)』までを『ワンセット』として推進しているという感じだ。もちろん米国のためではなく韓国のためにしたことだが、米国が韓日関係改善を願ってきたことから、今回の会談で米国に一つの贈り物になった。バイデン大統領も尹大統領の日韓関係改善を『勇気ある決断』と高く評価した」
--今後の韓日米関係展望は。
「3月に日韓首脳会談が開かれてから両国の戦略・安保協力の空間が広がった。ウクライナ問題など世界レベルでの協力、インド太平洋パートナーシップとしての協力などを行える余地が生じた。すでにいくつかのメディアから報道が出てきたように、米国は日米韓が共にする核協議体を検討中だ。日米の場合は北朝鮮問題だけでなく対中国・ロシアに対する抑止も考慮しなければならないので次元が少し違う。その中でどのような形で日米韓が協力するのかが今後重要な課題だ。韓国と日本の輸出管理問題が一段落したことから、経済安保の側面での多様な協力も可能になるだろう。個人的には日本と韓国がより大きな意味で『核不拡散』や、岸田政権が掲げている『核兵器のない世界の実現』などに向けた動きでもパートナーになればと願っている」
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