南米コロンビアのアンティオキア県の高速道路でカバがＳＵＶ車にはねられて死亡した。

北西部のプエルト・トリウンフォ（Ｐｕｅｒｔｏ　Ｔｒｉｕｎｆｏ）消防当局は１１日、首都ボゴタとメデインを結ぶ高速道路で、１トン以上のカバが横たわっているのを発見したとＡＦＰ通信に伝えた。


警察によると、車両の前部が破損したが、搭乗者はけがしなかった。コロンビアの生物学者デビッド・エチェベリ・ロペスさんは「カバが高速道路を頻繁に渡るため、人々に危険要素になる」と懸念を示した。


事故現場近くには１９８３年に死亡した「麻薬王」パブロ・エスコバル氏の農場がある。麻薬王は死亡したが、彼が飼っていたカバは繁殖を繰り返し問題を起こしている。

数匹のカバが１９８０年代にエスコバル氏の個人動物園に移された。動物園はエスコバル氏の死後には名所となった。コロンビアにはアフリカから渡ってきたカバを制御する天敵がいない。現在、カバは近くの川で繁殖し、およそ１３０頭に達する。コロンビアはカバを生態系を撹乱する侵入種に指定した。コロンビアの環境管理者らは、カバの個体数が８年以内に４００頭に増加する可能性があると警告している。

コロンビアはカバの個体数を調整するため、少なくとも７０頭をインドとメキシコに移す計画だ。