◆非殺傷用装備から始める日本の対外安保援助
日本政府が5日、他国が国防力強化のために日本製装備を購入する際に予算を支援する政府安全保障能力強化支援OSA(Overseas Security Assistance)プログラムを発表した。日本外務省は「OSAは武器輸出三原則に基づき、恩恵国が他国との紛争に使用できる致命的な武器の購買には使われない」と明らかにした。支援対象には海上監視用衛星通信および無線システムが含まれるとみられ、フィリピン・マレーシア・バングラデシュ・フィジーが対象となる可能性が高い。
非殺傷監視用装備だが、OSA自体がこれまで日本政府が厳格に守ってきた軍事的目的の国際援助使用を禁止する規定から抜け出すという意味がある。これまで日本は開発途上国にダム・橋梁などインフラ建設を支援する政府開発援助(ODA=Official Development Assistance)を通じて沿岸警備隊用軽武装警備艦の建造を支援してきた。
日本政府が予算を投入し、日本造船所で建造して納品する方式だ。下関の三菱重工業造船所でフィリピン沿岸警備隊が注文した全長97メートルの多目的警備艦MRRV2隻を建造したが、ベトナムにも似た方式で警備艦が支援された。日本は自国で建造した警備艦に武装を搭載せずに支援し、現地で武装を搭載した。
◆年末までに改定される武器輸出三原則
しかし日本外務省が発表したように今後も非殺傷用装備だけをOSAを通じて支援する可能性は低いとみられる。日本政府は武器の輸出を積極的に進めるため、一部の制約を緩和した武器輸出三原則を年末までに見直そうとしている。
日本は2014年に人命救助、運送、警戒および監視活動、地雷除去などに使用される装備の輸出を許容したが、最上級護衛艦などを輸出するためには関連規定に攻撃能力を持つ装備も含まれるよう改定が必要だ。
日本が武器輸出三原則を見直すべきもう一つの理由は、英国・イタリアと共同開発に合意した第6世代戦闘機グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)がある。日本はGCAPの輸出を念頭に置いているため、攻撃用武器の輸出が禁止された現在の三原則を改定する必要がある。
しかし日本政府が武器輸出三原則を改定するとしても、日本製武器は高い導入価格などのため海外で競争力が落ちる。こうした問題の代案としては、新しく製作した武器でなく中古武器を安く販売する方法がある。
◆装備・兵力縮小宣言
昨年末、日本防衛省は大規模な装備退役および取得計画を発表した。陸上自衛隊のAH-1とAH-64攻撃ヘリコプターは無人攻撃機に、OH-1偵察ヘリコプターは無人偵察機に置き換える。90式戦車は10式戦車に、FH-90牽引砲は19式155ミリ車輪型自走砲に変わる。退役で残る予算と人員はミサイル戦力の強化に投入する予定だ。
また、海上自衛隊はくろべ級訓練支援艦、はやぶさ級ミサイル高速艇、すがしま型掃海艇を、航空自衛隊は20ミリバルカン砲、RF-4E/EJ偵察機を退役させる予定だ。海上自衛隊はP-1海上哨戒機70機導入計画のうち61機を、SH-60K対潜ヘリコプター84機導入計画のうち75機だけを導入することにした。計画より少ない海上哨戒機による監視の空白をなくすため、米ジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ(GA-ASI)のMQ-9Bシーガーディアン無人偵察機を導入してテストしている。
日本自衛隊の従来の装備の退役と無人システムへの移行は新たな脅威に対応するための編成変更の意味もあるが、日本が直面している人口減少とそれによる募兵の困難を解消する面もある。このほか5年間に国内総生産(GDP)の2%まで増やす防衛費の効率性も勘案した。
【コラム】「ポーランド大規模輸出」忘れるべき…韓国防衛産業を脅かす日本の中古武器輸出(2)
日本政府が5日、他国が国防力強化のために日本製装備を購入する際に予算を支援する政府安全保障能力強化支援OSA(Overseas Security Assistance)プログラムを発表した。日本外務省は「OSAは武器輸出三原則に基づき、恩恵国が他国との紛争に使用できる致命的な武器の購買には使われない」と明らかにした。支援対象には海上監視用衛星通信および無線システムが含まれるとみられ、フィリピン・マレーシア・バングラデシュ・フィジーが対象となる可能性が高い。
非殺傷監視用装備だが、OSA自体がこれまで日本政府が厳格に守ってきた軍事的目的の国際援助使用を禁止する規定から抜け出すという意味がある。これまで日本は開発途上国にダム・橋梁などインフラ建設を支援する政府開発援助(ODA=Official Development Assistance)を通じて沿岸警備隊用軽武装警備艦の建造を支援してきた。
日本政府が予算を投入し、日本造船所で建造して納品する方式だ。下関の三菱重工業造船所でフィリピン沿岸警備隊が注文した全長97メートルの多目的警備艦MRRV2隻を建造したが、ベトナムにも似た方式で警備艦が支援された。日本は自国で建造した警備艦に武装を搭載せずに支援し、現地で武装を搭載した。
◆年末までに改定される武器輸出三原則
しかし日本外務省が発表したように今後も非殺傷用装備だけをOSAを通じて支援する可能性は低いとみられる。日本政府は武器の輸出を積極的に進めるため、一部の制約を緩和した武器輸出三原則を年末までに見直そうとしている。
日本は2014年に人命救助、運送、警戒および監視活動、地雷除去などに使用される装備の輸出を許容したが、最上級護衛艦などを輸出するためには関連規定に攻撃能力を持つ装備も含まれるよう改定が必要だ。
日本が武器輸出三原則を見直すべきもう一つの理由は、英国・イタリアと共同開発に合意した第6世代戦闘機グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)がある。日本はGCAPの輸出を念頭に置いているため、攻撃用武器の輸出が禁止された現在の三原則を改定する必要がある。
しかし日本政府が武器輸出三原則を改定するとしても、日本製武器は高い導入価格などのため海外で競争力が落ちる。こうした問題の代案としては、新しく製作した武器でなく中古武器を安く販売する方法がある。
◆装備・兵力縮小宣言
昨年末、日本防衛省は大規模な装備退役および取得計画を発表した。陸上自衛隊のAH-1とAH-64攻撃ヘリコプターは無人攻撃機に、OH-1偵察ヘリコプターは無人偵察機に置き換える。90式戦車は10式戦車に、FH-90牽引砲は19式155ミリ車輪型自走砲に変わる。退役で残る予算と人員はミサイル戦力の強化に投入する予定だ。
また、海上自衛隊はくろべ級訓練支援艦、はやぶさ級ミサイル高速艇、すがしま型掃海艇を、航空自衛隊は20ミリバルカン砲、RF-4E/EJ偵察機を退役させる予定だ。海上自衛隊はP-1海上哨戒機70機導入計画のうち61機を、SH-60K対潜ヘリコプター84機導入計画のうち75機だけを導入することにした。計画より少ない海上哨戒機による監視の空白をなくすため、米ジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ(GA-ASI)のMQ-9Bシーガーディアン無人偵察機を導入してテストしている。
日本自衛隊の従来の装備の退役と無人システムへの移行は新たな脅威に対応するための編成変更の意味もあるが、日本が直面している人口減少とそれによる募兵の困難を解消する面もある。このほか5年間に国内総生産(GDP)の2%まで増やす防衛費の効率性も勘案した。
【コラム】「ポーランド大規模輸出」忘れるべき…韓国防衛産業を脅かす日本の中古武器輸出(2)
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