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【コラム】コリアディスカウントと五流政治(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
「政治は四流、官僚は三流、企業は二流です」。30年前の1993年、ドイツのフランクフルトで新経営を宣言した当時の李健熙(イ・ゴンヒ)会長がした話だ。一世代が過ぎたいまどのような変化がきただろうか。官僚や企業に対する評価は分かれるだろうが政治は確かに五流だ。あちこちが間違いだらけだ。与党であれ野党であれ、保守であれ進歩であれ、政界に対する失望と嘆きは並大抵でない。

最近になりほぼすべての分野、ほぼすべての事案、ほぼすべてのイシューで互いに猛烈に対立する無限政争が日常化した中で韓国政界は「マイナスの言語」であふれている。扇動的ポピュリズムが染みつき強力支持層の盲目的ファンダム政治に埋もれている。チキンゲームもただのチキンゲームではない。極端な言動で政界の品格を自ら落とし相手方を悪魔化することにより不信の障壁は高まるだけ高まった。政界が主導する分裂戦争がウイルスのように広がり全国が「分裂症候群」を患っている。

政党間だけでなく同じ政党内でも来年の総選挙の公認権をめぐり派閥争いが激しい。1年余り残った第22代国会議員選挙が近づくほど対立の溝はさらに深まり、内部射撃はさらに激しくなるのは明らかなようだ。与党「国民の力」の場合、最近の党代表選挙戦で不協和音が極に達した。野党「共に民主党」は李在明(イ・ジェミョン)代表の逮捕同意案投票時に大規模離脱票事態が広がった後、いわゆる「スイカ(表と裏が異なる裏切り者)」探し波動で党内衝突が克明に現れた。世界のどの国でも政党や党内対立は避けられないことではあるがそれも程度の問題だ。党外の一般国民まで眉をひそめさせる泥沼の争いは政治そのものを否定的に見せるのに十分だ。


国益は後回しだ。政治の最も大きな任務は国益守護だろう。国益と最も関連が多い外交安保分野で超党派的協力政治を期待することはラクダが針の穴に入るより難しい。本当に同じ国の人たちなのかと思う。韓日関係回復問題をめぐり両陣営は本性を加減なく見せた。徴用被害者ら関係者と事前に十分に疎通しなかった尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権と与党の一方通行式解決策発表も問題だが、「三田渡屈辱」などと低劣な非難で対抗する野党の態度もまた責任ある姿とは距離がはるかに遠い。反日感情をあおり一時的な政治的利益を得ることはできるが結局国益を害する結果を招くのは自明だ。北朝鮮が日常的に弾道ミサイルを撃ちまくり新型核兵器を誇示するのに韓国政界は額を突き合わせることもなく手をこまねいていた。


【コラム】コリアディスカウントと五流政治(2)

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