フランシスコ教皇
29日(現地時間)、ロイター通信や英国BBC放送などによると、この日教皇庁のマテオ・ブルーニ報道官は「最近呼吸困難を訴えてきた教皇が、この日イタリア・ローマのジェメッリ病院に入院した」と説明した。報道官は該当の呼吸器疾患が新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)ではないが、数日間の入院治療が必要だと付け加えた。
フランシスコ教皇はこの日午前もバチカン市国で開かれていた一般謁見に笑顔を浮かべながら信者に挨拶するなど予定された日程を消化していた。だが、教皇専用車に乗るときに体を支えられ、時折顔をしかめる場面が捉えられた。
その後、教皇は付近のジェメッリ病院に移動し、胸部コンピュータ断層撮影(CT)などの検査を受けた。教皇庁は「予定された検診」としながら検査結果は良好だと明らかにした。だが、フランシスコ教皇のテレビインタビューが予告なく中止になり、イタリア現地メディアの間では健康不安説が流れた。
フランシスコ教皇は21歳の時に感染症で肺の一部を切除するなど大病を患っていたことがある。2013年教皇に選出された後も何度も健康問題が取り沙汰された。2021年7月には結腸の狭窄症手術を受けた後、ジェメッリ病院に10日間入院した。
昨年5月には膝の痛みが激しくなったため車椅子を使って公式席上に登場した。これによってアフリカ歴訪が延期になったこともある。最近では1カ月前に風邪をこじらせて一部の日程を中止したこともある。
ロイター通信は高齢のフランシスコ教皇が健康問題で職を継続して遂行するのが難しい場合、前任者である故ベネディクト16世のように辞任するべきなのではないかとの指摘が出ていると伝えた。教皇は基本的に善終(亡くなる)前まで在任する終身制が維持されてきたが、2013年ベネディクト16世が600年余ぶりに健康上の理由でこの慣例を破った。
フランシスコ教皇は在職初期には「数年間だけ在任することを希望していて、健康が悪化する場合、辞任する」という意向を明らかにしてきた。だが、先月あるインタビューで「教皇が辞任することが一つの流行や一般的なもののようになってはいけない」とし「(辞任は)当面、私の日程と計画にはない」と述べていた。
一方、フランシスコ教皇の突然の入院で、復活祭(4月9日)関連のさまざまな宗教行事の日程に変動が生じる可能性があるという見方が出ている。教皇は来月2日のパーム・サンデー(エルサレム入城の日)を皮切りに、ホーリー・ウィークやイースターにつながる復活祭ミサを執典する予定だった。現在フランシスコ教皇は今月31日に予定された謁見計画はすべて中止したが、パーム・サンデーのミサ執典についてはまだ分かっていない。
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