オウムの資料写真。(写真は記事の特定内容と関係ありません)[Pixabay]
インド紙インディアトゥデイが26日に伝えたところによると、インドの地方裁判所はいとこのニーラム・シャルマさんを殺害した容疑を受けているアシュトス・ゴスワミ被告に同日無期懲役を宣告した。アシュトス被告の検挙にはニーラムさんが飼っていたオウムが決定的な役割をした。
殺人事件は2014年2月20日に発生した。ニーラムさんと飼い犬が自宅で大量出血し死んでいるのが見つかった。家の中にあった宝石と現金も盗まれた状態だった。
警察は自宅にいたニーラムさんの家族をまず調査した。ところが警察と家族が話している間におかしなことが起きた。家の中にいたニーラムさんが飼っていたオウムが騒々しい声で「アシュ! アシュ!」と叫び始めた。警察は家族から「アシュ」がニーラムさんのおいのアシュトス被告を意味するという陳述を確保した。
その後警察は近所で聞き込み調査し、「アシュトス被告がニーラムさんの家を出る姿を見た」という目撃情報を確保した。警察は25日、アシュトス被告と彼の友人のロニ-・マッシー被告を逮捕した。逮捕現場ではニーラムさんの家から盗んだとみられる現金と宝石がともに見つかった。
警察はアシュトス被告の手に傷があるのを確認し関連した質問を数回投げかけたがアシュトス被告は質問を受けるたびに傷に対する陳述を覆した。ニーラムさんの夫ビジェイ・シャルマさんもやはり「アシュトス被告はニーラムさんの訃報を聞いても一度も家に来なかった」と証言した。
だが直接的で明確な証拠が見つからず裁判は遅々として進まなかった。判決は9年間も下されなかった。長期にわたる捜査の末にアシュトス被告がついに友人のロニー被告とともにニーラムさんを殺害したと自白した。インド地方裁判所は2人に対し無期懲役とともに7万2000ルピー(約11万4800円)の罰金を命じた。モハメド・ラシッド特別判事は宣告文でアシュトス被告の自白とオウムの「特別な鳴き声」を主要根拠として言及した。
裁判所は「インドの証拠法上オウムの証言が正式に効力を認められたと言うことはできない」としながらも、「だが裁判過程で継続してオウムの証言が中心にあり、警察もやはりオウムの役割が大きかったとその功績を認めた」と伝えた
9年間の裁判の間に決定的な役割をしたオウムは主人の死後にえさを食べなくなり6カ月後に死に、夫であるビジェイさんも2020年11月に死去した。
ニーラムさんの娘ニベディタさんは最終判決に対し「死んだ父はアシュトス被告が絞首刑になることを望んでいた。家族全員アシュトス被告が応分の代価を払うよう続けて請願するだろう」と話した。
◇「撃つな」オウムの証言…夫殺害容疑の妻に有罪評決
米国でもある女が「オウムの証言」により夫を殺害した容疑に対し有罪評決を受けた。
現地メディアによると、2017年7月20日、ミシガン州ニューウェイゴ郡の陪審員団は第1級殺人容疑で起訴されたグレナ・デューラム被告に有罪評決を下した。
検事はオウムを証言台には立たせなかったが、陪審員団は苦心の末に「撃つな」と繰り返し話すオウムの証言を殺人事件の証拠として採択した。
米国の一部メディアは1993年にカリフォルニア州で発生したある殺人事件でも殺害されたオウムの主人の最後の言葉「リチャード、ノー、ノー」が殺人の証拠に採択された記録があると伝えた。
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