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大会途中に対戦相手を変更? 自ら権威を落とすWBC

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)

ワールドベースボールクラシック(WBC)が大会途中に対戦相手を変更したという疑惑が浮上した。世界最高の野球大会を標ぼうするが、自ら権威を落とした。

メジャーリーグ(MLB)最高運営・戦略責任者のクリス・マリナック氏は16日、東京ドームで行われた2023WBCの日本-イタリアの準々決勝を控え、準決勝の日程を公示した。日本メディアと記者会見場は混乱した。当初予想していた日程と違っていたからだ。

WBC組織委員会が最初に組んだ日程では、A組1位-B組2位の対戦(ゲーム1)の勝者がB組1位-A組2位(ゲーム3)勝者と対戦することになっていた。C組1位-D組2位(ゲーム2)とD組1位-C組2位(ゲーム4)は別のブロックとした。


ただ、「日本が準々決勝ラウンドに進出する場合、順位とは関係なく準々決勝の2番目に試合をする。日本が1次ラウンドで敗退すれば本来の順に進める」「米国が準々決勝ラウンドに進出すれば、準々決勝の2番目に試合をする」という条項が付いた。

チケット販売および中継の便宜のためだった。日本が準々決勝ラウンドに進めば無条件に16日に試合をすることになっていて、この入場券はすぐに完売となった。一方、15日の準々決勝試合(キューバ-豪州)は当日にもチケットを購入することができた。マイアミで行われた準々決勝も米現地時間で土曜日午後の地上波中継日程が決まり、別の試合は金曜日晩にケーブルチャンネルで中継された。

国際サッカー連盟(FIFA)ワールドカップのような他の種目では想像もできないことだが、米国と日本の野球人気が圧倒的に高く主催国であるため、理解できる部分だ。予定通りなら米国と日本は無条件の準決勝で対戦することになっていた。

日本は予想通りB組1位となり、日程の変更なく16日に準々決勝を行った。米国は13日のメキシコ戦で敗れてD組2位(3勝1敗)となり、19日にベネズエラと準々決勝で対戦した。

ところが準々決勝ラウンドの日本-イタリア戦を控え、こうした条件が日程から消えた。そして米国-ベネズエラ戦が「ゲーム4」でなく「ゲーム3」になった。18日に行われたD組1位メキシコ-C組2位のプエルトリコ戦が「ゲーム4」になった。そして米国と日本は当初予想されていた準決勝では対戦せず、両国が勝利すれば決勝で対戦することになった。

このように日程が変更されたのは、観客動員能力が優れた米国と日本が準決勝で対戦するのを避けるためとみられる。WBCは「予定された日程」と主張したが、あいまいな表現ばかりで明確な説明はしなかった。

MLB事務局は野球のグローバル化を推進するため2006年にWBC創設を主導した。オリンピック(五輪)をはじめとする国際大会ではメジャーリーガーの出場を防いだが、WBCには扉を開いた。2006年第1回大会で予想外の視聴率となり収益が発生すると、大会の規模をさらに拡大した。消極的だったメジャー選手の参加も増えている。今大会に出場したメジャーリーガーは168人と、過去最多となった。大谷翔平(日本)を含めてMVP受賞選手も8人いる。

血統による国家代表抜てきなどWBCならではの制度もあり、イタリア、日本、韓国など複数の国がこの制度を活用した。特に移民2、3世が多数合流したイタリア選手団は本国を訪問して練習をした。しかし大会途中の日程を変更するというのは非常識だ。主催側が自ら大会の公正性を毀損した。WBCが真の野球最強を決める大会ではなく「ビジネスイベント」と誤解されても返す言葉はなくなった。

一方、米国は19日、ベネズエラに9-7で勝利し、ベスト4入りした。5-7とリードされた8回裏、トレイ・ターナー(フィラデルフィア・フィリーズ)が逆転満塁ホームランを放った。米国は20日午前8時にキューバと準決勝を行う。日本は21日午前8時にメキシコと決勝進出をかけて対戦する。決勝戦は22日に行われる。



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