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「日本政府の朝鮮学校差別、韓国社会の無関心も問題だった」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

キム・ジウン監督

「朝鮮学校が日本の高校無償化から排除されたのは明白な差別で、思想・理念を離れて人権、教育を受ける権利の侵害です」

日本政府による朝鮮学校高校無償化排除事件を扱ったドキュメンタリー『差別』(22日公開)を制作したキム・ジウン監督(49)の言葉だ。9日、試写および懇談会に、共同演出のキム・ドヒ監督(43)と共に参加したキム・ジウン監督は、日本政府も批判を受けなければならないが、韓国社会が在日朝鮮人に無関心なことも問題だと指摘した。

『差別』は、釜山(プサン)で独立製作社を立ち上げて在日朝鮮人・高麗人など海外同胞を主に取材してきた2人の監督が、初の長編『航路(ハンロ)ー済州、朝鮮、大阪ー』に続き在日朝鮮人に光を当てた2作目のドキュメンタリーだ。日本国内では長い歴史のある在日朝鮮人差別を、2010年から日本で実施された高校授業料無償化制度を中心に扱っている。当時、無償化の対象に現地の高校はもちろん外国人学校まで含まれたが、朝総連系の朝鮮学校だけが除外され、生徒が国を相手に損害賠償訴訟を起こした事件だ。


愛知・大阪・広島・福岡・東京の5地域の朝鮮学校の生徒が原告となって日本現地の弁護士、市民団体とともに裁判に飛び込む。2017年大阪1審では勝訴したが、翌年2審で判決が覆った後、2021年すべての地域の最終審で敗訴した。『差別』は2019年九州の朝鮮学校訴訟まで2年余りの過程を集中的にスポットライトを当てた。

朝鮮学校は日帝強占期の時に日本に渡っていった朝鮮人が解放後に設立した国語講習所を母胎とし、廃校令時期を乗り越えて70年以上命脈を受け継いできた。キム・ジウン監督は「母方の祖父6兄弟が日帝時、大阪に20年間暮らして1946年ごろ帰国し、母方のおじから在日同胞が差別を受けていた話を繰り返し聞いて育った」としながら「在日同胞の苦衷が遠い話のようではなく、記録することになった。新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)パンデミック時期に、日本国内の差別はさらに強まった」とした。

映画出演陣の中で朝鮮学校出身の女優カン・ハナさんは韓国映画『鬼郷:終わらない物語』(2017)で日本軍に連行された14歳の少女を演じている。カンさんは「日本で『韓国語の名前』で学校に通っているから韓国人だと、キムチのにおいがするからと言って差別された友達もいる」とし「差別を受けないようにと、日本の名前を使う場合が多くなって残念だ」とした。

懇談会に出席した市民団体「朝鮮学校『無償化』排除に反対する連絡会」の佐野通夫共同代表(元東京純心大学教授)は「『すみません』という言葉はいつも言うが、実際に謝罪したことがない」とし「日本が朝鮮植民地支配をしたことが今までさまざまな差別の根本原因」と自省の声を出した。

キム・ジウン監督は、映画のエンディングで朝鮮学校の生徒がインタビューで北朝鮮を「我が国」、韓国は「故郷」と表現したことについてこのように説明した。

「まさにその言葉が朝鮮学校の子どもたちのアイデンティティではないか考えます。韓国を支持すれば差別が不当で北朝鮮を支持すれば差別を受けるのが正当なのかという問題を、映画を見ながら悩んでもらいたい」



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