国際刑事裁判所（ＩＣＣ）が１７日（現地時間）、ロシアのプーチン大統領に対する逮捕状を発行した。ウクライナの子どもを不法に移送したという容疑だ。

ＩＣＣはこの日午後、ホームページに掲載した声明で、先月２２日に検察の請求に基づき、プーチン大統領はウクライナ占領地から子どもを不法に移送した戦争犯罪行為に対する責任があると信じるに足りる証拠があるとし、このように明らかにした。また「該当行為を犯した民間および軍下級者に対する統制をまともにしなかったことに責任がある」と付け加えた。

ＩＣＣが国家元首級に対して逮捕状を発行したのはスーダンのバシール大統領、リビアのカダフィ大佐に続いてプーチン大統領が３人目だと、ロイター通信はついた。


ＩＣＣはこの日、プーチン大統領と共にロシア大統領全権代表（子どもの権利担当）マリヤ・リボワベロワ氏に対しても同じ容疑で逮捕状を発行した。昨年２月のウクライナ戦争勃発以降、ＩＣＣが公式にロシア首脳級を被疑者に特定したのは今回が初めて。

逮捕状が発行されてもプーチン大統領の身柄確保は不可能に近い。通常、ＩＣＣの逮捕状が発行されれば、当事国はＩＣＣ規定と国内法上の手続きに基づき逮捕および引き渡し請求を履行しなければならないが、ロシアは２０１６年にＩＣＣを脱退して現在加盟国ではないため、協力しないとみられる。

ただ、ＩＣＣが逮捕状発行を始まりにプーチン大統領を戦争犯罪者として起訴する場合、国際社会で持つ象徴的な意味は少なくないという評価だ。またＩＣＣ加盟国は逮捕状が発行された容疑者なら、外国政府の首脳であっても逮捕してＩＣＣに引き渡さなければならず、プーチン大統領の外交的孤立も深まる見通しだ。