カカオとHYBEが飛び込んで「銭の戦争」に飛び火していたSMエンターテインメント買収戦がカカオの勝利で一段落した。買収戦が過熱してSMの株価が急騰し、誰が勝利しても過度に費用を支払って傷だけ残る「勝者の毒杯」が憂慮される状況で、劇的合意がなされた点は幸いだ。HYBEは自社の株価を考慮した決定だと発表した。
SM買収戦が泥仕合になり、K-POPの主役であるファンとアーティストは疎外されたという批判は、業界が皆、じっくり考えるべき内容だ。国民の厳しい視線に、企業も反省している。カカオは▼SMの最も強力な資産かつ原動力である役職員・アーティスト・ファンダムの尊重▼自律的・独立的運営の保障▼グローバル成長の加速化を約束した。SMもファン・株主中心のグローバル・エンターテインメント会社への跳躍を誓った。
SM経営権紛争は華麗なK-POP成功の裏側を赤裸々に露呈させた。時価総額は数兆ウォン単位に成長したが、一人の優れたプロデューサーが企業のすべての過程に介入する不透明な経営が俎上に上がった。イ・スマン前総括プロデューサーの個人会社のライク企画に毎年100億ウォン(約10億円)以上をプロデュース名目で支給してきた誤った慣行を行動主義ファンド・アラインが指摘し、問題が露見した。アライン以前にも国内の運用会社がこの問題を提起したが、SMは全く動かなかった。誤った慣行を自ら正し、イ・スマン前総括が「美しい退場」をすることができる機会を逃した。
K-POPが世界的に最高の全盛期を迎えているように見えるが、業界内部でも危機論が出ている。グローバル市場で国内上位4社を合わせた売上の割合は2%に過ぎない。一方、世界のアルバム市場で3大メジャーとされるユニバーサル(31.9%)、ソニー(21.9%)、ワーナー(16.3%)の市場シェアを合わせると70.1%に及ぶ。
アルバム輸出の成長も目立って萎縮している。昨年、K-POPアルバムの輸出額は2億3138万ドル(約311億円)で過去最高だったが、成長の勢いは5%にも及ばなかった。防弾少年団(BTS)の後を継ぐほどの目立つボーイズグループもいない。BTSのサクセス・ストーリーを書いたHYBE理事会のパン・シヒョク議長が外信インタビューでK-POPの一時的成長鈍化に言及し、「この状態で放置すれば非常に危険なことになりかねない」と懸念をしめしたほどだ。
今後の道のりは遥か遠いのに、我々は皆、既存のサクセス・ストーリーに酔いすぎていたのではないかと反省する必要がある。今回の事態をK-POP戦略を再点検する契機にすべきだ。マルチレーベル戦略でK-POP特有のカラーを維持しつつ、証券市場で大きくなった規模に合わせて経営の透明性を高めなければならない。K-POPの一人体制を克服できなければ、J-POPの没落の後を追うだろうという警告を聞き流さないことを願う。
SM買収戦が泥仕合になり、K-POPの主役であるファンとアーティストは疎外されたという批判は、業界が皆、じっくり考えるべき内容だ。国民の厳しい視線に、企業も反省している。カカオは▼SMの最も強力な資産かつ原動力である役職員・アーティスト・ファンダムの尊重▼自律的・独立的運営の保障▼グローバル成長の加速化を約束した。SMもファン・株主中心のグローバル・エンターテインメント会社への跳躍を誓った。
SM経営権紛争は華麗なK-POP成功の裏側を赤裸々に露呈させた。時価総額は数兆ウォン単位に成長したが、一人の優れたプロデューサーが企業のすべての過程に介入する不透明な経営が俎上に上がった。イ・スマン前総括プロデューサーの個人会社のライク企画に毎年100億ウォン(約10億円)以上をプロデュース名目で支給してきた誤った慣行を行動主義ファンド・アラインが指摘し、問題が露見した。アライン以前にも国内の運用会社がこの問題を提起したが、SMは全く動かなかった。誤った慣行を自ら正し、イ・スマン前総括が「美しい退場」をすることができる機会を逃した。
K-POPが世界的に最高の全盛期を迎えているように見えるが、業界内部でも危機論が出ている。グローバル市場で国内上位4社を合わせた売上の割合は2%に過ぎない。一方、世界のアルバム市場で3大メジャーとされるユニバーサル(31.9%)、ソニー(21.9%)、ワーナー(16.3%)の市場シェアを合わせると70.1%に及ぶ。
アルバム輸出の成長も目立って萎縮している。昨年、K-POPアルバムの輸出額は2億3138万ドル(約311億円)で過去最高だったが、成長の勢いは5%にも及ばなかった。防弾少年団(BTS)の後を継ぐほどの目立つボーイズグループもいない。BTSのサクセス・ストーリーを書いたHYBE理事会のパン・シヒョク議長が外信インタビューでK-POPの一時的成長鈍化に言及し、「この状態で放置すれば非常に危険なことになりかねない」と懸念をしめしたほどだ。
今後の道のりは遥か遠いのに、我々は皆、既存のサクセス・ストーリーに酔いすぎていたのではないかと反省する必要がある。今回の事態をK-POP戦略を再点検する契機にすべきだ。マルチレーベル戦略でK-POP特有のカラーを維持しつつ、証券市場で大きくなった規模に合わせて経営の透明性を高めなければならない。K-POPの一人体制を克服できなければ、J-POPの没落の後を追うだろうという警告を聞き流さないことを願う。
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