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【コラム】三一節に振り返ってみる韓日交流

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

2006年3月25日、景福宮(キョンボックン)で開かれた「北関大捷碑」複製碑除幕式の様子。日本にあった北関大捷碑は同年三一節(独立運動記念日)に韓国を経て北朝鮮に引き渡された。[中央フォト]

「吾等は茲に我朝鮮の独立国と朝鮮人の自主民であることを宣言する」〔己未(キミ)独立宣言書より〕。

今年は三一運動(独立運動)104周年を迎える年だ。1919年3月1日、孫秉煕(ソン・ビョンヒ)・韓龍雲(ハン・ヨンウン)など民族代表33人は朝鮮の独立を宣言するために己未独立宣言書(三一独立宣言書)を作成し、宣布する。1918年、米国ウィルソン大統領の民族自決主義の影響を受けてその後韓半島(朝鮮半島)全土に広がった三一運動は、大韓独立の意志を世界に宣言した最初の市民主導運動であり、非暴力平和主義運動だと評価されている。

これに先立って、毎年3月1日、私たちが思い出すべき名前がもう一つある。二八独立運動を主導した朝鮮青年独立団だ。当時東京に留学していた韓国人留学生を中心に結成された朝鮮青年独立団は二八独立宣言書を作成して日本国内の各国大使館と政界・報道機関に発送し、留学生大会を開いて日帝の国権侵奪を糾弾した。


三一独立宣言文が人間の感性的側面に訴える性格が強かったとすると、二八独立宣言書には当時の状況に対する徹底した分析と批判、闘争的性格が色濃く現れている。二八独立宣言書は日本の目を避けて韓国に入ってきて三一運動の導火線になる。三一運動104周年を記念して同年日本の心臓部である東京で起きた二八独立運動もまた、私たちが必ず記憶するべき民族の誇らしい独立闘争だ。

最近、メディアを通じて日本国内の興味深い動きが確認された。日本の一部の高等学校で略奪文化財に対する教育を始めたという便りだ。やや遅い感はあるものの、歴史教育では消極的な態度で一貫していた日本で吹く変化の風をうれしく思う。

国外所在文化財財団によると、現在外国に残っている韓国文化財は合計16万342点。そのうち日本にあるのが6万7708点で、最も多くの比重を占めている。日本に渡っていった文化財のうち、私たちが特に注視するべき流出文化財は東京上野国立博物館が所蔵している小倉コレクションではないだろうか。

小倉コレクションは日帝強占期に小倉武之助が韓半島から搬出した1000点余りの韓国遺物を指す。1965年韓日協定締結の時に韓国政府が日本側に小倉コレクションの返還を要求したが個人の所蔵品という理由で拒絶された。当時は個人の所蔵品だったが、その後国立博物館に寄贈されたことから、いまでは厳然たる国家の所有となった。小倉コレクションの返還、日本国内の略奪文化財に対する問題意識が次第に広がっている今、韓日両国の協力を通じて私たちの大切な文化財が一日も早く本来の場所に戻ってくることを願う。

壬辰倭乱当時、咸鏡道(ハムギョンド)一帯の義兵活動を記録した北関大捷碑は日露戦争の時に日本に流出した。その後靖国神社に保管されていたが、当時日本留学生だったチョ・ソアンが発見して大韓興学報を通じて悲痛な気持ちを伝えた。1978年在日韓国人の崔書勉(チェ・ソミョン)がこれを読んで靖国神社に放置された北関大捷碑を捜し出して韓国政府側に知らせることになって、両国間に返還議論が初めて行われたがなかなか進展しなかった。

北関大捷碑は2000年代に入って韓日仏教界と韓国政府の努力により北朝鮮の参加を引き出すことになり、新たな局面を迎える。南と北が互いに合意して日本に北関大捷碑の返還を要求し、日本がこれを受け入れることによって本来の場所である北朝鮮に戻ることになった。2006年南北共同の努力で取り戻した北関大捷碑が韓国を通じて北朝鮮に引き渡された日も3月1日なので余計に意味が深い。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は候補時期から韓日関係改善のために金大中(キム・デジュン)-小渕宣言を継承する意向を明らかにしてきた。過去を直視するものの、より未来志向的な両国関係を築いていくという意志の表れだ。実際に、金大中-小渕宣言以降、韓日関係は大きく変化した。文化芸術交流がその代表的な例ではないだろうか。韓流熱風を導いた大衆芸術界だけでなく、純粋芸術分野の交流も活発化するが、2004年韓国の国立オペラ団と日本の藤原歌劇団が共同企画したオペラ『カルメン』の公演に参加したことが思い出される。

韓日間の関係回復のための努力は政界のイシューにとどまらない。両国間の敏感な政治的事案と解決するべきことは山積しているが、互いに疎通しないで扉を閉ざしてしまえばすべての可能性は閉じられてしまう。久しぶりに感知される韓日関係改善のための政府の努力がより慎重に、持続的に行われることを希望する。歴史を忘れた民族に明日はない。そしてその明日をどのように作って行くかは今日を生きる私たちの役割だ。

カン・ヘミン/声楽家・ソプラノ



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