李政厚(イ・ジョンフ、25、キウム・ヒーローズ)
米国全域から集まったスカウトは韓国代表チームが招集された15日から練習場を訪れ、鋭い目でグラウンドを眺めている。シカゴ・カブスのスカウトをはじめ、16日のNCダイノスとの練習試合では9球団のスカウトが観客席から観戦した。
サンフランシスコ・ジャイアンツ、LAドジャース、ボストン・レッドソックス、テキサス・レンジャーズ、ニューヨーク・メッツ、デトロイト・タイガーズなどが派遣したスカウトだった。
スカウトの目は主に李政厚(イ・ジョンフ、25、キウム・ヒーローズ)のプレーに注がれた。昨シーズン打撃5冠で最優秀選手賞(MVP)を選ばれた李政厚はKBOリーグの最高のスターだ。実力はもちろん性格とスター性も優れているという評価を受ける。2017年のデビュー当時は父・李鍾範(イ・ジョンボム)の影から抜け出せなかったが、努力を重ねて最高のスターに成長した。
李政厚はすでに昨年12月に米国進出を公式宣言した。今季が終わればポスティングシステムでメジャーリーグの門を叩くという意向を明らかにした。先月、メジャーリーグ進出のために「スーパーエージェント」スコット・ボーラスが運営するボーラスコーポレーションとも手を握った。
メジャーリーグ球団は李政厚がまだ20代半ばと若いうえ、2018年ジャカルタアジア競技大会の金メダルで兵役が免除された点を考慮し、大リーグでも活躍できると期待している。メジャーリーグ公式ホームページMLBドットコムもこうした関心を反映し、最近、李政厚関連の記事を連日出している。メジャーリーグのスカウトもキウムの米国スプリングキャンプと代表チームの練習場を訪れながら李政厚に注目している。特にサンフランシスコの関係者は毎日現れながら大きな関心を見せた。
李政厚は淡々とした表情だ。李政厚は「(スカウトを)それほど意識していない」とし「自分への評価は終わったという話を伝え聞いた。高佑錫、鄭又栄、姜白虎(カン・ベクホ)、金慧成(キム・ヘソン)など米国進出を希望する他の選手らを見にきたのではないかと思う」と語った。
その一方でWBC出場に向けた意気込みは隠さなかった。李政厚は特にメジャー進出を控えて正確度を高めるため、代表のキャンプでも打撃フォームを調整している。150キロ以上の速球に効果的に対処するためにもう少しシンプルな動作を練磨中だ。
李政厚は「いろいろと試している。打撃フォームを変えながらもやりやすい動作を見つけているところ」とし「まだ多くの練習試合が残っている。いくつかの実験をしながら自分に合う打撃フォームを探す」と話した。
韓国代表の1次目標は4強進出だ。韓国は3月に東京で開催される1次ラウンドで日本・オーストラリア・中国・チェコと同じB組に属している。来月9日にオーストラリアと初戦を行う。韓国は1次ラウンドで組2位以内に入れば全体8強に進出し、A組1位または2位のチームに勝てば4強のフロリダ舞台に立つ。
李政厚は「ひとまずオーストラリアとの第1戦は無条件に勝たなければいけない。次の相手が日本であることを考えると、初戦は必ず勝利が求められる」とし「(4強が行われる)米国にまた戻れるように最善を尽くす」と語った。
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