姜昌一(カン・チャンイル)氏
姜昌一氏が著した韓日論文集『近現代 韓国と日本』。
--韓日関係改善がうまくいかない理由が何か。
「輸出規制やGSOMIA(韓日軍事情報包括保護協定)問題は表の部分だけが残っている程度で、各分野はうまく回っている。ところが領土問題を含む歴史問題は情緒的領域なので1000年、2000年が過ぎてもうまく解決しない。そのため政治と外交では互いに名分を与え合わなければならない」
姜氏は4選の国会議員で韓日議員連盟幹事長と会長を歴任した。文在寅政府は2021年1月に代表的な知日派である姜氏を駐日大使に任命したが、関係正常化を実現することはできなかった。
--尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府と岸田文雄内閣も困難を強いられている。
「韓日首脳は明らかに何かをしようとしている。だが、まだ日本で『安倍派』の影響が大きい。私が大使だったとき、日本企業と深く話をやり取りしたが『強制連行(強制徴用)』などの政治的分野を除けば、韓国で事業をしなければならない彼らも少なくとも賃金未支給などに対しては謝罪や補償をするという意向を明らかにした。ところがそれを安倍内閣が政治的計算でできないようにした」
--韓日両国が相手に対して理解することが必要だという意味に解釈することができる。
「感情的に相手を『悪いやつだ』と言っているばかりでは解決が難しい。政界も親日・反日フレームでこれを利用した側面が確かにある。しかし米国の世界戦略の側面で、南方では日米豪印戦略対話(QUAD=クアッド)、北方では韓日米共助の必要性を強調している。韓日の企業と国民はどちらもこのような要求をよく知っているので、今後は両国首脳が直接会ってこそ問題に対応することができる」
姜氏は「両国の関係改善の終止符を打つことができなかった点に対して悔いが残っている」とし「両国の実務ラインでは相当な共感が形成されていて、『種』を撒いておいたので、尹錫悦政府が関係改善の『実』を結ぶようになることを期待している」と述べた。
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