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「韓日中臓器提供情報共有できる連合体が絶対に必要」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国臓器提供協会のカン・チヨン会長。[中央フォト]

「韓日中3カ国間で臓器提供情報を共有できる連合体が絶対に必要です」。

社団法人韓国臓器提供協会のカン・チヨン会長は最近中央日報とのインタビューで欧州の国同士の臓器移植体系を説明しながらこのように話した。カン会長は韓国の臓器提供運動の生きる歴史だ。「臓器などの移植に関する法律」が施行された2000年より前から臓器提供の重要性を伝えながら需要・供与者を結ぶ仕事を30年以上やってきた。

彼は「多くの患者が臓器提供を待ちながら打つ手なく死んでいく。韓日中で連合体が構成されればいまよりも多くの命を助けることができる」と話した。


◇「国境を超える連合体、1日7人助けるだろう」

カン会長は、連合体が作られれば1日7人の命を助けられると主張する。韓国臓器提供協会によると、2021年の1年間に臓器提供を待ちながら死亡した韓国の患者は2480人に達する。1日平均6.8人だ。2017年と比較すると待機中の死亡者数は40.7%増えた。

カン会長は「儒教文化圏である韓国では死後の臓器提供に対する拒否感は相変わらずだ。また、2020年から新型コロナウイルスが拡散したことも提供減少に影響を与えたとみられる」と分析した。

隣国である日本と中国の事情も似ている。韓国臓器提供協会が昨年10月に韓国と中国、日本の国民を対象に調査したところ、「死後臓器提供の意向がある」という回答の割合は韓国が34.4%、日本が23.2%、中国が21.6%の順だった。

カン会長は「現在は韓日中3カ国いずれも提供の意向が低い方だ。ところが同じ調査で3カ国の回答者の84.2%が臓器移植の必要性を認知している」と話した。続けて「回答者の51.7%は3カ国間の臓器移植連合体が必要ということに同意した。優れた移植手術医療陣を備えた韓国が主軸になって連合体構成を議論すれば臓器提供に対する認識を変え提供を活性化できるだろう」と強調した。

カン会長がモデルとするのは欧州の国をまたいだ臓器移植協力体系であるユーロトランスプラント(ET)だ。ETはドイツとベルギー、ルクセンブルク、オーストリア、オランダの5カ国の臓器移植関連医療機関の協力により1969年に発足した。

カン会長は「臓器移植が必要な需要者の年齢と健康情報がすべてETで管理される。もしこれらの国で脳死者など臓器移植提供が可能な状況が生じればETはすぐに待機名簿から患者を手配する。肝臓と腎臓、心臓など主要臓器は8時間以内に手術を終えなければならないためジェット機が臓器を載せて国境を行き来する」と説明した。続けて「韓日中3カ国は地理的に隣接しておりETのような輸送共助が可能だ」と付け加えた。

◇「3カ国シンポジウムの第一歩、今年は議論拡大」

臓器移植を研究する3カ国の医療・研究陣間の一部でコンセンサスは形成された。韓国臓器提供協会は昨年11月に釜山(プサン)で第1回韓中日アジア臓器提供国際シンポジウムを釜山市と共同開催した。釜山で最初に脳死臓器提供者手術を執刀したユン・ジンハン元東亜大学病院長を含め、藤田保健衛生大学臓器移植科の剣持敬教授、北京大学付属第3病院泌尿器科センター長らがオンラインとオフラインでシンポジウムに参加した。

カン会長は「臓器提供の必要性の認識と提供の意向などに対する3カ国のアンケート調査結果をめぐり連合体の必要性に対し各国の研究者が共感を形成する席だった。議論の第一歩を踏み出した格好」と話した。彼は「今年は研究陣以外にも第一線で活動する臓器移植コーディネーター(主に大学病院で臓器移植手術過程全般を管理する実務看護士)とETなど臓器移植連合体関係者らを招く計画だ。シンポジウムの回数も2回に増やすだろう。韓日中連合体は移植を指折り数えて待つ各国の患者の苦痛を大きく減らすことができる。長い時間がかかるだろうがしっかりと推進したい」と明らかにした。



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