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【コラム】朝鮮が植民地になった責任は? 歴史の政治的解釈は危険(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

1894-95年の日清戦争に従軍したフランス人ジョルジュ・ビゴーが描写した当時の朝鮮半島周辺状況。日本・中国・ロシアが魚(朝鮮)を釣ろうとしている。 [中央フォト]

政界で最近、韓国が日本の植民地になった責任はどこにあるのかという論争があった。韓国歴史学界で社会的な関心を引く論争が活発に行われていない状況で、政界で論争が始まったことに感謝すべきなのかもしれない。しかし果たして当時の状況を正確に認識しながら論争が行われたのかは疑問だ。

19世紀末は一寸先も見通せない時代だった。数百年間続いて決して変わらないと思われていた信念が一日で変わる時代だった。『越南亡国史』がベストセラーの時代だった。その時代に暮らしていた人たちも当時を評価して将来を設計するのは非常に大変なことだったが、150年が過ぎた現在の歴史家もやはりこの時期を評価するのは決して容易でない。

◆一寸先も見通せない旧韓末


この時代を眺めながら提起される最も重要な論点は、東アジア国家の中で日本だけが近代化に成功した原因と、韓国が日本の植民地になった責任の所在の問題だった。近代化プロジェクトを主導した勢力と植民地化を主導した勢力が違うため、2つの論争は異なるように見えるが、結果的にみると、近代化の成功が帝国に、近代化の失敗が植民地化と半植民地化につながったという点を考慮すると、同時に解釈されるべき問題でもある。

朝鮮の植民地化の責任問題は大きく日本の責任論と朝鮮政府の無能論に分かれた。主に韓国国内の学者は日本の責任に焦点を合わせている。日本が1876年に江華島(カンファド)条約を締結した当時から朝鮮の植民地化を進めていたということだ。江華島条約以降、甲申政変と甲午改革に対する介入、明成皇后殺害事件とつながる状況は結局、乙巳勒約と強制合併条約に帰結した。

海外の学者の考えは違う。当時の日本の文書をみると、一部の政治家の「征韓論」を除いては19世紀末まで日本政府の公式文書の中に植民地化という言葉を探すのは容易でない。学者らは、日本の朝鮮半島内政介入が朝鮮を強い国家として自立させることで、中国とロシアの脅威に対して朝鮮を緩衝地帯にする措置だったと主張する。朝鮮政府は与えたものもまともにのみ込むことができなかったということだ。

◆江華島条約と下関条約

もちろんこうした主張は19世紀末の一連の過程をみると実効性がない。何よりも下関条約の第1条はこうした主張を薄める。下関条約は日清戦争の結果として結ばれた条約だ。ところがその戦争は朝鮮半島で始まり、その結果として結ばれた条約の第1条は江華島条約第1条とともに「朝鮮は独立国」という同じ内容を含んでいる。ただ2つの条約の間の差は、朝鮮が独立国であることを清国が認めるという内容が江華島条約にはないが、下関条約にはあるという点だ。一見、特に意味がないように見えるが、この内容は数百年間続いてきた東アジアで中国中心の国際関係はもう有効でないという点を中国が自ら認めたものだった。日本の出征宣言だ。

また1894年の東学農民戦争当時の日本の大規模な派兵と共に1895年の明成皇后殺害事件は、朝鮮の富国強兵のために介入したという日本の主張が事実でないことを証明している。いくら隣国の政府が気に入らないといっても、王妃を殺し、外交権を奪い、王を廃位させ、軍隊を解散することはできない。基本の礼儀さえもない悪質な植民地化過程だった。

◆事態を悪化させた清の介入

清には責任がなかったのか。東アジアでは数百年間の朝貢関係が続いた。これは強大国の隣にある弱小国が生存のためにやむを得ず結ぶしかない関係だった。それでも直接統治をする帝国と植民地の関係ではなかった。特別な条約があったわけでもなかった。見方によっては、冷戦体制で弱小国が米国とソ連に便乗したのと似ていた。

冷戦体制下での便乗は朝貢がなかったが、その代わり世界貿易機関や国際通貨基金の規則に従いながら米国が中心の安全保障体制の中にいるという条件があった。ところが壬午軍乱から甲申政変につながる過程で傲慢になった清は千年以上も続いてきた伝統的な朝貢関係を覆した。

米国の元大統領であり南北戦争の英雄だったグラントの仲裁さえまともに受け入れず、琉球をまるごと日本に渡した中国の指導者・李鴻章は袁世凱を派遣して朝鮮の内政に直接介入し、朝清水陸貿易章程を結ぶよう強要した。章程の内容には朝鮮を「属国」と規定し、朝鮮王の地位を自身と同じ地位、すなわち北洋大臣レベルに低めた。


【コラム】朝鮮が植民地になった責任は? 歴史の政治的解釈は危険(2)

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