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偵察気球による米中対立の中にも…アップル・ベンツ・ファイザーCEO、相次いで中国行き

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
今月4日、米国の中国偵察気球撃墜で米中葛藤が深まる中でもグローバル企業は中国でのビジネスチャンスをうかがっている。このためにフォルクスワーゲンをはじめ、アップルやファイザー、メルセデスベンツの最高経営責任者(CEO)が相次いで中国を訪問する準備を進めている。ゼロコロナ政策を見直し、経済回復のエンジンをかけた習近平国家主席のラブコールにこれら企業が応じる構えだ。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は12日(現地時間)、「アップルのティム・クックCEOとファイザーのアルバート・ブーラCEOが3月末に開かれる中国政府後援の例年グローバル経済会議『中国開発フォーラム』に出席する予定」としながら「メルセデスベンツ側によると、オラ・ケレニウスCEOもこのフォーラムに出席することを検討中」と伝えた。

すでにフォルクスワーゲンのオリバー・ブルーメCEOは1月末から今月初めまで5日間中国を訪れた。ブルーメ氏はゼロコロナ政策廃棄後に真っ先に中国を訪れた多国籍企業CEOの一人だ。ドイツのオーラフ・ショルツ首相が昨年11月に中国を訪問した時に同行してからわずか約2カ月ぶりに中国を再訪問した。ブルーメ氏は中国滞在中に合作投資パートナー、政府官僚、現地職員と会った。


ブルーメ氏の訪問はフォルクスワーゲンにとって最大の単一市場である中国での競争力確保が目的だ。現在フォルクスワーゲンは現地自動車メーカーとの激しい競争で過去3年間で市場シェアが5分の1に落ちた。

フォルクスワーゲン中国法人のトップ、ラルフ・ブランドシュテッター氏は役職員に送った書簡で「ブルーメCEOの訪問はこの地域のパートナーに中国市場が我々にとってどれほど重要なのか示す非常に強力な信号」とし「新任CEOが中国に早期訪問したことに対してパートナーは非常に感謝を感じている」と伝えた。

グローバル企業CEOのこのような中国行きは企業と中国との利害関係が合致した結果だ。現在中国政府の最優先課題は3年間進めてきたゼロコロナ政策で崩壊した経済を立て直すことだ。先月スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラムで中国の劉鶴副首相は「中国の経済成長が正常軌道に乗ると確信している」としながらグローバル企業の投資を促した。WSJは「中国政府が困難に陥っている経済に対するグローバル企業の信頼を回復して投資を誘致するためにCEOの訪問を拠り所にしている」と伝えた。

西側企業も中国市場を手放すことができない状況だ。最近、偵察気球事件で米中間の緊張感は最高潮まで高まっている。ブリンケン米国務長官は偵察気球事件によって今月初めに予定されていた中国訪問日程を無期限延期した。WSJは「地政学的緊張が高まっているにもかかわらず西側企業は中国でビジネスチャンスを探っている」とし「数十人のグローバル企業最高経営陣が今後数カ月の間に世界最大製造ハブであり消費者市場である中国で開かれるビジネスカンファレンスに出席するだろう」と伝えた。

クック氏らが出席する中国開発フォーラムの他にも同月海南では「アジアのダボスフォーラム」と呼ばれる博鰲(ボアオ)アジアフォーラム(BFA)が開かれる。4月には上海国際自動車展示会が予定されている。WSJは「一部の経営陣は現地生産現場訪問および管理者との会議に優先順位を置いているが、別の一部の役員は現地ビジネスパートナーまたは政府官僚に会いたがっている」とし、このようなビジネスカンファレンスがCEOの関心を引いていると伝えた。

ただし変数はある。昨年数十年ぶりに最低水準の3%成長にとどまった中国経済の健全性に懸念を示す見方も存在する。米国の対中国政策など経営をさらに複雑にする不確実性に対する心配も依然とある。これによって中国出張に向かうグローバル企業の規模はまだ新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)拡散以前の水準には至っていない。米商工会議所のマイケル・ハート代表は「企業家は政治的な風(米国の対中国政策)がどちらに吹くのかを見守っている」と話した。



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