8日午後10時5分ごろ撮影された平壌金日成広場の軍事パレード [マクサーテクノロジーズのツイッター キャプチャー]
この日、祖父の金日成(キム・イルソン)主席をほうふつとさせる黒のコートに中折れ帽姿で登場した金委員長は肉声演説をしなかった。金委員長は2012年の執権以降開かれた計13回の閲兵式で5回演説を行った。この日も5年、10年単位の整周年にあたる建軍節の軍事パレードということで公開演説があるだろうと予想されていた。
代わりに労働新聞など北朝鮮メディアは9日に報じた写真で火星17型の後ろに続き、行進の最後を飾った新型ミサイルを公開した。このミサイルは5台の移動式発射台(TEL)に載っていたがTELは片方に9個ずつ両側18個の車輪を付けていた。片方に11個ずつ両側22個の車輪を付けた「怪物ICBM」(射程距離1万5000キロ)の火星17型のTELと比べると小さい。
峨山(アサン)政策研究院のヤン・ウク研究委員は「2017年4月の閲兵式に登場した8軸16輪のTELを改造したと見られる」とし「当時も固体燃料ICBMを載せるTELではないかと推定された」と説明した。
もし固体燃料を使う場合、液体燃料を使う火星17型級の射程距離を維持しながらもミサイルとTELの長さを短くすることができる。
最近北朝鮮は新型固体燃料ICBMの開発に相当な力を注いでいる。金委員長は昨年末の労働党全員会議の報告で「迅速な核反撃能力を基本使命とする、また別のICBM体系を開発することに対する課題を提示した」と明らかにしたことがある。これに関連して、北朝鮮メディアは昨年12月、平安北道鉄山郡東倉里(ピョンアンブクド・チョルサングン・トンチャンリ)の西海(ソヘ、黄海)衛星発射場で大出力の固体燃料発動機(エンジン)の地上噴出試験を実施したと公開した。
固体燃料は液体燃料とは違ってミサイル発射準備時間が短く、燃料をのせたまま長期間保管することができるため事前に探知することが難しい。
固体ICBMを公開…金正恩氏、無言の挑発(2)
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