北朝鮮が外貨稼ぎのためにロシアに派遣した労働者9人が昨年11~12月に集団で脱北したと複数の消息筋が24日に伝えた。国際社会が対北朝鮮制裁網を狭めてから外貨稼ぎの北朝鮮労働者が仕事不足により生活苦に陥った上に戦争が起きている親ロシアのドンバス地域再建事業に派遣される恐れがあるという懸念が広がり脱北を決心したという。
関連事情に通じた複数の消息筋によると、9人は無事に韓国に入国し国家情報院の調査を受けた後、現在は北朝鮮離脱住民定着支援事務所のハナ院で教育を受けている。ある消息筋は「9人のうち2人は昨年9月に韓国の民間団体に脱北の意思を伝え、これらの助力を受けて昨年11月初めに韓国に来た」と話した。
同消息筋は、「これら北朝鮮労働者2人はロシア某所の安全家屋で身辺保護を受けていたが、モスクワ駐在の国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)事務所で臨時保護制度の適用を受けた後に移動を始めた。昨年9月ごろモスクワに到着し韓国入国に向けた手続きを進めた」と話した。
北朝鮮からロシアに送られた労働者はほとんどが伐木現場と建設現場で働いていた。今回入国した北朝鮮労働者のうち一部は現職の軍人の身分だったことが明らかになった。また別の消息筋は「該当の労働者らは外貨稼ぎのため義務服務期間に派遣された現職軍人だった。一般兵士クラスとみられる。このためUNHCRで難民の地位を認める過程が迅速にできた」と話した。
この3年間新型コロナウイルスにより中朝国境が閉ざされ、北朝鮮から第三国への移動が制限されており韓国に来た脱北者数は急減した。こうした状況で海外派遣の北朝鮮労働者が主要脱北ルートに浮上している。また別の消息筋は「最近入国した脱北者男性のうち相当数は海外派遣労働者。現在ハナ院入所者のうちロシアで建設工をしていた人が20人ほどに達する」と話す。
労働者の海外送出は金正恩(キム・ジョンウン)政権の主要外貨稼ぎ手段のひとつだった。国連安全保障理事会による北朝鮮制裁が行われるまで北朝鮮は約10万人の労働者を海外に派遣していた。彼らが毎年稼いだ収入は約5億ドルに達したものと内外の専門家らは推定している。
国連安保理は2017年に採択した対北朝鮮制裁決議案第2397号で北朝鮮の海外労働者派遣を禁止した。この決議案によりすべての国連加盟国は2019年12月22日までに自国内のすべての北朝鮮労働者を本国に送り返さなければならなかった。だがロシアの伐木労働者の場合、翌年1月に北朝鮮当局が新型コロナウイルス遮断に向け国境を封鎖して帰国できない状況になった。
現地消息筋によると、国際社会の制裁が本格化しロシア国内の大規模建設現場で仕事をしながら団体生活をしていた労働者らは都心外郭地域に散らばって小規模工事現場や農場などで働きながらどうにか生計を維持してきたという。
特にロシアで足止めされた北朝鮮労働者の間ではウクライナ戦争で廃虚になったドンバス地域に送られ再建事業に動員される恐れがあるとの懸念が広がっているというのが現地で彼らを支援している民間団体関係者らの話だ。
これと関連しロシアのアレクサンドル・マツェゴラ駐北朝鮮大使は昨年7月に自国メディアとのインタビューで「北朝鮮とウクライナ・ドンバス地域のドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国間の協力の可能性は非常に幅広い。技術力が高く勤勉で、厳しい条件でも率先して働く北朝鮮の労働者は(ドネツク、ルガンスクの)破壊されたインフラや施設を復旧するのに重要な支援軍になることができる」と話した。
これをめぐり北朝鮮専門家らの間では「北朝鮮がドンバス地域に自国労働者を送る場合、国連制裁を避けられると計算したもの」という見方が出てきた。ウクライナからの独立を主張するドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国は国連加盟国ではないため北朝鮮労働者の入国禁止という国連制裁の解釈上弱点を狙ったと指摘される。
匿名の民間団体関係者は「最近入国した海外労働者の脱北者の場合には文在寅(ムン・ジェイン)政権の消極的な姿勢と各国のコロナ禍により支援するのが難しい側面があった。彼らの安全な脱北に向け多様な案を講じたため相対的に長い時間がかかった」と話した。
北朝鮮出身ロシア派遣労働者を取材したルポ『ロシアで分断に会いました』の著者である東亜大学のカン・ドンワン教授は「北朝鮮から中国やロシアなど各地に派遣された労働者が多様な手段を通じて脱北の意思を明らかにしているものと把握している。今回の集団脱北事例がどのように助けを受けられるかもわからない北朝鮮同胞に貴重な情報になる側面もあるだろう」と話した。
関連事情に通じた複数の消息筋によると、9人は無事に韓国に入国し国家情報院の調査を受けた後、現在は北朝鮮離脱住民定着支援事務所のハナ院で教育を受けている。ある消息筋は「9人のうち2人は昨年9月に韓国の民間団体に脱北の意思を伝え、これらの助力を受けて昨年11月初めに韓国に来た」と話した。
同消息筋は、「これら北朝鮮労働者2人はロシア某所の安全家屋で身辺保護を受けていたが、モスクワ駐在の国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)事務所で臨時保護制度の適用を受けた後に移動を始めた。昨年9月ごろモスクワに到着し韓国入国に向けた手続きを進めた」と話した。
北朝鮮からロシアに送られた労働者はほとんどが伐木現場と建設現場で働いていた。今回入国した北朝鮮労働者のうち一部は現職の軍人の身分だったことが明らかになった。また別の消息筋は「該当の労働者らは外貨稼ぎのため義務服務期間に派遣された現職軍人だった。一般兵士クラスとみられる。このためUNHCRで難民の地位を認める過程が迅速にできた」と話した。
この3年間新型コロナウイルスにより中朝国境が閉ざされ、北朝鮮から第三国への移動が制限されており韓国に来た脱北者数は急減した。こうした状況で海外派遣の北朝鮮労働者が主要脱北ルートに浮上している。また別の消息筋は「最近入国した脱北者男性のうち相当数は海外派遣労働者。現在ハナ院入所者のうちロシアで建設工をしていた人が20人ほどに達する」と話す。
労働者の海外送出は金正恩(キム・ジョンウン)政権の主要外貨稼ぎ手段のひとつだった。国連安全保障理事会による北朝鮮制裁が行われるまで北朝鮮は約10万人の労働者を海外に派遣していた。彼らが毎年稼いだ収入は約5億ドルに達したものと内外の専門家らは推定している。
国連安保理は2017年に採択した対北朝鮮制裁決議案第2397号で北朝鮮の海外労働者派遣を禁止した。この決議案によりすべての国連加盟国は2019年12月22日までに自国内のすべての北朝鮮労働者を本国に送り返さなければならなかった。だがロシアの伐木労働者の場合、翌年1月に北朝鮮当局が新型コロナウイルス遮断に向け国境を封鎖して帰国できない状況になった。
現地消息筋によると、国際社会の制裁が本格化しロシア国内の大規模建設現場で仕事をしながら団体生活をしていた労働者らは都心外郭地域に散らばって小規模工事現場や農場などで働きながらどうにか生計を維持してきたという。
特にロシアで足止めされた北朝鮮労働者の間ではウクライナ戦争で廃虚になったドンバス地域に送られ再建事業に動員される恐れがあるとの懸念が広がっているというのが現地で彼らを支援している民間団体関係者らの話だ。
これと関連しロシアのアレクサンドル・マツェゴラ駐北朝鮮大使は昨年7月に自国メディアとのインタビューで「北朝鮮とウクライナ・ドンバス地域のドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国間の協力の可能性は非常に幅広い。技術力が高く勤勉で、厳しい条件でも率先して働く北朝鮮の労働者は(ドネツク、ルガンスクの)破壊されたインフラや施設を復旧するのに重要な支援軍になることができる」と話した。
これをめぐり北朝鮮専門家らの間では「北朝鮮がドンバス地域に自国労働者を送る場合、国連制裁を避けられると計算したもの」という見方が出てきた。ウクライナからの独立を主張するドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国は国連加盟国ではないため北朝鮮労働者の入国禁止という国連制裁の解釈上弱点を狙ったと指摘される。
匿名の民間団体関係者は「最近入国した海外労働者の脱北者の場合には文在寅(ムン・ジェイン)政権の消極的な姿勢と各国のコロナ禍により支援するのが難しい側面があった。彼らの安全な脱北に向け多様な案を講じたため相対的に長い時間がかかった」と話した。
北朝鮮出身ロシア派遣労働者を取材したルポ『ロシアで分断に会いました』の著者である東亜大学のカン・ドンワン教授は「北朝鮮から中国やロシアなど各地に派遣された労働者が多様な手段を通じて脱北の意思を明らかにしているものと把握している。今回の集団脱北事例がどのように助けを受けられるかもわからない北朝鮮同胞に貴重な情報になる側面もあるだろう」と話した。
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