権奇昌（クォン・ギチャン）元駐ウクライナ韓国大使が、戦争が近く終わる可能性は高くないと予想した。

権元大使は２１日にＭＢＣのラジオ番組に出演し、「戦争が終わるにはウクライナが勝つか、膠着状態が超長期化して両国がともに疲弊した状態でこそ可能だ」と予想した。彼は「ロシアが優勢になればウクライナは西側が支援を継続する限り最後まで戦うため終戦の可能性はむしろ低い」と付け加えた。

彼が見るウクライナ戦争を最短期間で終わらせる最上のシナリオは冬が過ぎた来年春と夏の間にロシアの敗戦が確実になりプーチン大統領が辞任するシナリオだ。「ロシアの支配層から別のエリートがプーチン大統領に代わるもので、この戦争がロシアの未来に役立たないと判断すれば平和交渉に出る可能性がある」と説明した。


プーチン大統領が退かず戦争が戦況の大きな変動なく来年も膠着状態を維持する場合、プーチン大統領の任期が満了する２０２４年を待たなければならないかもしれない。２０２４年３月に行われるロシアの大統領選挙にはプーチン大統領が再選を狙って出馬する可能性が高いが、落選することになれば同じように終戦の可能性が開かれるということだ。

経済的負担を抱えている西側をはじめとする国際社会は戦争が早期に終わることを望んでいる。権元大使は「米国政府は公式的にはウクライナ政府の決定を尊重するというが、ミリ米統合参謀議長はウクライナが優勢でロシアが弱い現時点が有利な立場で平和交渉ができる機会だと話している。事実その言葉は米政権の本心を見せたもの」と説明した。